★Amanita chatamagotake (チャタマゴタケ)

■ 2014年07月20日 撮影

出会うまで随分時間をかけてしまいました。京都御苑観察会で初遭遇! シイやカシの樹下に発生しますが、発生地域が限られているレア菌。 海外にも分布しますが、我が国では京都ほか一部地域でのみ見られます。 その名の通りタマゴタケに近縁ですが亜種や変種ではなく独立した種です。 色が茶色いタマゴタケだから和名はその名も「茶卵茸」。そのまんまですね。

以前の種小名は「similis」でしたが、2017年にマツタケみたいな日本語ローマ字読みに変更。 また本種は菌寄生菌のブンゴツボマツタケの宿主となると言われています。

傘は幼菌時暗褐色の卵形で、やがて中高の平らに開き帯褐オリーブ色に。 形状はタマゴタケそのものなのに、あまりにも色が違うのがビックリ。 傘中央部ほど濃色で、周囲には放射状の長い溝線が有ります。


■ 2014年07月20日 撮影

裏側はこんな感じで全体的に黄色系。柄には膜質のつばが有ります。 また柄には褐色のだんだら模様が有ります。そこもタマゴタケ似ですね。 落葉に埋もれていますが根本には真っ白な膜質のつぼを持っています。

似ているのは外見だけではありませんよ〜?本種も美味な食菌です。 ただ上述の通り珍菌であり個人的には採取より愛玩なんですけどね。 そもそも外見的にややこしい種が多い属ですし手を出さないのが無難。

■ 2014年07月20日 撮影

何と言う整った形状の傘だ!反ってるのに周囲が割けないとは頑丈な事で。 最初の写真では見れませんでしたが基部に白い膜質のつぼが有ります。

■ 2014年07月20日 撮影

この写真にご注目。右下のはキタマゴタケ・・・だと思いますよね?普通。 実はこれチャタマゴタケの黄色型と呼ばれるチャタマゴタケなんです。 キタマゴタケは全体が黄色ですが、これは傘中央が褐色を帯びるのです。 しかもしかも、チャタマゴタケには白色型も存在するとの事なのです。 俗に「白いタマゴタケ」と呼ばれているらしく、うん。何と言う紛らわしい。

■ 2014年08月23日 撮影

京都遠征したは良いけど雨が降ってなくてほとんどの場所が大不作でした。 諦めて最後に寄った観察会じゃない普段の京都御苑。コイツは健在でした。 しかも成菌の大小と幼菌が良い感じに並んでいてチャタマ一家状態でした。


■ 2014年08月23日 撮影

あまりにも整った形をしていたので思わず撮影。放射状の溝線が腸綺麗!

■ 2014年08月23日 撮影

珍しく外皮膜を乗せた子実体を発見です。白い帽子を被ってて可愛らしい♪ 本種は膜質のつぼを持つので傘の上に外皮膜はあまり乗らないみたいです。
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