★Amanita fuliginea (クロタマゴテングタケ)

■ 2007年08月05日 撮影

雑木林の中で発見!滝が近かったのでかなり高湿度で薄暗い場所でした。 図鑑で見て想像していた大きさよりもずっと小さい「黒卵天狗茸」です。 主に夏、シイやカシの照葉樹林地上に発生するテングタケ属菌です。 その名の通り全体的に「黒い」のが最大の特徴でしょう。 ちなみに種小名の「fuliginea」は「黒褐色の」や「煤色の」の意味です。 結構そのまんまのネーミングですね。

出会ったのがキノコ趣味を始めたかなり初期で、擬人化も猛毒御三家に次ぐ古参勢です。 生育環境によって傘表面の質感が異なり、同種とは思えない外見になることもあります。 掲載作業中は別種の可能性も疑いましたが、中間的な子実体を確認していることから同種と判断しました。


■ 2007年08月05日 撮影

形状は典型的なテングタケ属菌と言う感じで、細く長い柄と平らに開く傘を持ちます。 傘は灰色〜黒色繊維状鱗片になっているのが特徴です。 注意すべきはこの鱗片で、量にかなり個体差があるようなのです。 写真のものは傘中央の繊維が多く、黒くなっていますが、鱗片が少ないと下地のかすり模様が現れます。 図鑑で見るものはほとんどがこのかすり模様の子実体なので、かなり紛らわしいです。


■ 2007年08月05日 撮影

引っこ抜いてみました。基部には白いつぼ、柄の上部にはつば、そして条線の無い傘の縁部。 この3つが揃うのはテングタケ属猛毒菌に共通する特徴なんですよね・・・。 ひだは白色で、柄は暗灰色繊維状の少鱗片に覆われます。

致命的な猛毒菌ですので見付けても絶対に食べないで下さい。 特に中国では多数の死亡例が有あるそうです。 テングタケ属菌には有毒種が多いですが、本種は特に毒性が高いグループの特徴を持っています。 要注意レベルとしてはタマゴタケモドキやドクツルタケと同格に扱って良いと思います。

■ 2007年08月05日 撮影

雑木林の中で発見!これが初見。滝が近かったのでかなり高湿度で薄暗い場所でした。 この場所は偶然訪れた場所で、もう一度訪れることができないんですよね。忘れちゃったんです。 旧TOP写真でしたが、色合いがちょっと悪くて・・・。


■ 2007年08月05日 撮影

恐らくコレが図鑑で見る本種の傘だと思います。 傘表面には鱗片がほとんど無く、中央部は平滑でつるつるしており、繊維状なのは傘周辺部のみ。 このかすり模様はコテングタケモドキに似ています。 自分の中での本種はこの姿のイメージですが、同種で良いと思ってます。


■ 2007年08月05日 撮影

引っこ抜いてみて感じるのは、かなりゴツいなと言うこと。小型種とは言え骨太です。 この子実体の雰囲気の違いは生育環境によるものなのかも知れません。

■ 2007年08月05日 撮影

うわぁ・・・これは萌えだわ。黒っぽいボディに似合わぬ純白のつぼ。 テングタケの仲間特有の丸みを帯びた幼菌時の傘、この形が堪らなく好きです。 周囲の厚い落葉を持ち上げ、力強く伸びていました。 でもこうして見ると傘表面に繊維が無く、いきなりカスリ模様ですね・・・あれ?

■ 2009年07月25日 撮影

今年は本種の当たり年・・・っつって良いのか?まぁ当たり年のようで、綺麗な子実体を沢山発見! どうも他県でも同様のようで、日本中で人の目に付く場所に現れたようです。 照葉樹林を好むと言う記述がありますが、確かに落葉はそんな感じですね。


■ 2009年07月25日 撮影

以前の写真はかなり薄暗い場所だったので、これが本来の色合いでしょうか? 褐色交じりの灰色と黒色のまだら模様と繊維模様、と言う哲学的な外見です。 この傘をみると繊維状鱗片とかすり模様の中間と言う感じですね。


■ 2009年07月25日 撮影

すらりと伸びた柄に基部の白いつぼと言うとても同定しやすい外見ですね。 似た名前の種にクロコタマゴテングタケがありますが、本種のひだは白色なので区別は容易です。 「コ」のほうは黄色いつばを付けますので。 柄のだんだら模様と柄の上部に付く白いつばが確認できれば本種でしょう。

■ 2009年07月25日 撮影

相変わらずテングタケ属の幼菌は愛らしいです。模様も成菌と同じですね。

■ 2020年07月18日 撮影

地元で大発生地を発見しました。その発生量は途中でカウントを諦めるレベル。 特にこの日はざっと100本以上は余裕で見ていると思います。 一体何人分の致死量だったんでしょうね?とりあえず幼菌は相変わらず毒々しさがありません。

■ 2020年07月18日 撮影

少し歩いたら本種に当たると言うレベルで広範囲に生えていたので被写体の選択肢には不自由しませんでした。 なので特に繊維状の傘のものを選んでみました。こうして見ると初見の子実体とは別物です。


■ 2020年07月18日 撮影

少し生育不良なのか、周囲のモノと比べてかなり小さいペアです。 こうして見るとかすり模様は全く見られず、傘全体が繊維状です。 実際に写真でも分かるように表面もボサボサしており、中央は真っ黒になってますね。

■ 2020年07月18日 撮影

繊維が目立つ子実体が多い中にもこんな感じで典型的なかすり模様の子実体が混じっています。 しっかりとこの模様が出る子実体は柄がしっかりと太く、柄の鱗片も多い気がします。

■ 2020年07月18日 撮影

このページの最初に「小さい」と言っていますが、本種はマジで小さいです。 サイズ感的にはヒメコナカブリツルタケと同レベルと思って良いと思います。 一番大きかったのは初見のものでしたが、それでも傘の直径は6cm。 地元で発生する子実体のほとんどが傘の直径5cmまでです。 加えて本種は非常に華奢なので、余計に小さく見えますね。
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