■Amanita virgineoides (シロオニタケ)

■ 2006年09月28日 撮影

山登りの最中、疲れたのでちょっと休憩しようと立ち止まると崖下に白い傘。 ヒヤヒヤしながら斜面を降りてようやく到着。無理した甲斐がありましたよ。 見紛う事無き特徴的なその純白のお姿。思わず息を呑むほどの美しさです。 最大の特徴はその白さと全体を覆う白いトゲ状のつぼの破片。 夏に広葉樹林地上に発生する一般的なテングタケ属菌「白鬼茸」です。 破片は株全体に付着しています。この株はまだつばがひだを覆っています。

種小名は「A.vergineaに似ている」と言う意味・・・なんですが、その本家の情報が無いんですよね。 ネット検索しても写真すら出て来ません。何かのシノニムにでもなっちゃったのかな? ちなみに「virginea」は「処女の」とか「滑らかな」と言う意味で、この場合は前者でしょう。 「バージンロード」なんて言葉がありますし、この姿をウエディングドレスにでも見立ててるんでしょうか?


■ 2006年09月28日 撮影

ひだはやや黄色を帯びてクリーム色っぽくなります。 本種の代表的な特徴は傘の棘状の外被膜の破片厚い膜質のつばです。 「鬼」と呼ばれるのはこの表面によるものですが、種小名がロマンチックなのでギャップがありますね。 つばはとにかく脱落しやすいのが特徴で、綺麗に残っていることは稀です。

見た目的にも何となく分かりますが、胃腸系と神経系に作用する毒キノコなので食べてはいけません。 こんな毒々しいキノコ食う気も起きませんが・・・。毒性は強くないみたいです。 似た外見だとタマシロオニタケが致命的な猛毒菌なので、何にせよ手を出さぬが吉です。

■ 2008年09月07日 撮影

山道の途中、アスファルトの道路脇にスピード出てても気付くほどの白さ! もうコイツらが出始める時期なのですね。山歩きにまた一つ楽しみが増えました。 手前の個体はササクレがありますが、ササクレシロオニっぽくないか? ただ単に成長と乾燥で表皮だけが裂けたように見えます。一応ここに載せました。

■ 2008年09月14日 撮影

そう言えば傘が綺麗に開いた姿を載せていなかった。丁度良い写真を一枚。 トゲトゲしていますが、そこはテングタケのお仲間。傘が開くとこの通り。 平らに開く大型の傘に、それに似合わぬ細めの柄。実に美しい立ち姿です。 つばは早落性なので、柄の上部に残骸のみを残し、破片は下に・・・。 図鑑でつば付きの写真を良く見ますが、あんな姿は中々お目にかかれません。

■ 2008年09月14日 撮影

幼菌の段階でこの存在感!今まで見た中で最も大きくなりそうな予感がします。 コイツの成長を最後まで見届けられなかったのが残念です。綺麗だっただろうなぁ〜。

■ 2008年09月20日 撮影

珍しくつばが完全な状態で残った個体を発見しました。初めてかも・・・。 本来はこのように傘と柄の境い目にこのような美しいつばを付けます。 しかし強度が無いため風雨で傘が揺れると簡単に落ちてしまうのです。

■ 2009年07月11日 撮影

これで真っ白じゃなければオニテングタケとしてしまいたいような大型の個体。 基部が大きく膨らみ、亀裂が入っていますが、原因は乾燥にも有るようです。 大型の上に真っ白なので、森の中で出会うと毎度ドキッとします。


■ 2009年07月11日 撮影

そう言えば頭部を思い切り拡大した写真って今まで無かったですね・・・。 表面はこのように錐状のいぼ。雨などで簡単に剥がれ落ちます。 ホント、何でこんな形状に進化しようと思ったのかが不思議でなりません。

■ 2010年07月10日 撮影

ここ最近成菌を見た覚えが無いんですよね〜。今回も幼菌を見付けました。 ただ今回は寄り添う感じがとても気に入りました。やっぱり綺麗なキノコですね。 見慣れてるんで良いんですが、初見の人はコレ見たらビクッとするんでしょうね。

■ 2011年08月06日 撮影

相変わらずの美しさです。「オニ」と言う和名はちょっと可哀想かな? にしても色調が安定しない・・・。補正前はもっと青白く写ってました。

■ 2011年09月18日 撮影

比較的乾燥した日が続いていたのですが、森の中で見慣れない物体を発見。 遠目ですぐ分かるほど巨大な奇形シロオニです。うん、キモいな。 子実体同士が癒着したのか、それとも成長不良で歪んだのか・・・謎が残ります。

■ 2011年10月01日 撮影

大型のつばが綺麗に残っている貴重な個体!この姿を見るのは久し振りかな? 本種のつばは非常に脆く、軽く触るだけでポロッと落ちてしまうほどです。 大型なほど風雨で脱落しやすいため、この姿は中々見れないんですよね。

■ 2012年07月14日 撮影

もう現地に車で到着した段階で車窓から見えてたのでテンション上がりましたね! 見事な白き鬼の見事な双子です!こんな良個体は滅多に見れませんからね。 その後は見届けませんでしたが、幼菌でこのサイズならさぞ立派だったでしょう。

■ 2012年09月02日 撮影

本当に良い被写体になってくれますね、このコは。毒々しいのに清楚です。

■ 2012年09月09日 撮影

この日は実況動画撮影でオオオニテングタケばかり見付かってたので新鮮でしたね。 実況撮影終了間際に現れました。1本は朽木に引っかかってひん曲がっちゃってます。 この白色は美しいのですが天候によって写真写りが違うので補正に困るんですよね。

■ 2012年09月15日 撮影

久し振りに凄い綺麗な個体に出会えたかも。つばが完璧に残るのも珍しいです。 シイの巨木の下に生えていたので上方の葉の茂りが凄まじく、暗いのが心残り。 逆に葉が傘の代わりになって子実体が綺麗に保たれていたのかも知れませんね。

■ 2012年09月16日 撮影

今年はシロオニの当たり年だったのかな?かなりの個体数を見れた気がします。 雨も少ないせいか個体も綺麗な物が多く、被写体には最高!乾燥気味ですけど。 ただこの個体群少し傘の突起が短いような気が・・・別種の可能性もアルカナ?

■ 2012年09月16日 撮影

上の写真の奥にチラッと見えてる個体です。これは柄が太くで立派になりそう! 木の根に寄り添うように出たためか傘の後ろ側が擦れて形が変わっちゃってます。 にしても本当に綺麗な色合いに映らないので色補正に苦労するんですよねぇ。

■ 2013年09月13日 撮影

おー!これは久々に傷みの少ない美しい個体!薄暗くなければ良かったのに。 最近写真見てて思うんですが2株寄り添ってることが多いような気が・・・。

■ 2013年09月22日 撮影

最近良く見るのは良いんですが・・・傘が開いた写真が少ないなぁ・・・。

■ 2014年08月29日 撮影

とある自然公園の同じ場所に毎年立派な群生を作ってくれるシロオニさん。 ただ毎年出会えるのは良いんですが傘が開いた姿に出会いたいんですよね。

■ 2020年07月12日 撮影

近くの里山で発見。車道から30cmの場所に堂々たるお姿。 こう言う場所に生えていると蹴り飛ばされる危険性があるのでヒヤヒヤしますね。 凄くキレイな子実体でしたが、まだつばが破れておらず、引っこ抜くのは断念しました。 開いていたらTOP写真にしたかったくらいなんですけど。


■ 2020年07月12日 撮影

傘表皮の外被膜の破片の脱落も少なく、優秀な被写体でした。

■ 2020年09月26日 撮影

この場所は以前色んなキノコが出ていましたが、シカやイノシシの糞が目立つようになってからは寂しくなりました。 大型のキノコを見たのも久し振りです。しっかりと撮影したのでTOP写真にする気マンマンでした。 しかしやっぱりつばの破れ方が壮絶すぎて、初発見の写真のままで行くことにしました。


■ 2020年09月26日 撮影

基本的には純白な本種ですが、外被膜の破片の先端だけは褐色っぽくなることが多いです。 傷んだ部分が茶色になるのと同じで、本種の性質と言うワケではないのでしょう。 このトゲトゲも雨で脱落しやすく、傘が開く頃まで綺麗に残っているのはレアケースです。


■ 2020年09月26日 撮影

そう言えば綺麗に裏側を撮ったことって無かったんですよね。 ひだは密で傘や柄が純白であるのに対して若干クリーム色を帯びます。 柄は基部が膨らみますが、タマシロオニタケほど顕著には膨らみません。 また柄の基部表面には傘ほどではありませんが傘と同じトゲが見られ、柄の表面は鱗片に覆われます。


■ 2020年09月26日 撮影

抜く前の写真ですが、つばの脱落しやすさが良く分かる1枚です。 本種のつばは膜質ではあるのですが、異常に脆いんですよね。 千切れるとかそう言うレベルではなく、触るとホロホロと崩れる感じです。

■ 2020年09月26日 撮影

この日は複数箇所で綺麗な子実体が見られました。幼菌が多かったですが。

■ 2020年09月26日 撮影

メチャクチャ面白かったのでやたらと撮影してしまった子実体です。 撮影中ずっと「ハゲてる!ハゲてる!」と連呼していましたよ。 どうしても雨はてっぺんに当たりますからね。当然頭頂部がハゲやすいです。
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