■Arcyria denudata (ウツボホコリ)

■ 2018年06月30日 撮影

実は初見はガガンボさんのフィールドへ行くために岡山に行った時。 見付けて撮影しようと手を突いたらそこにイラクサが・・・。 痛みのあまり撮影どころじゃなくなってしまったためずっと掲載できませんでした。 ウツボホコリ属の代表種、春から秋にかけて朽木上で見られる「靭埃」です。 色が派手なので目立ちますが、類似種が存在するので意外と紛らわしいです。

よりコウツボホコリとナガホウツボホコリが同じ赤系で紛らわしいです。 ですが前者はより小型で桃色がかっており、細毛体が子実体から剥がれることが有ります。 後者は細毛体が明らかに長いためすぐに分かります。


■ 2018年06月30日 撮影

子嚢体は最初は細長い円錐形の子嚢と細い柄から成るが、後に子嚢部分が膨らんで網目状の細毛体が露出する。 この内部に胞子が含まれており、風に揺られて隙間から飛び散ってゆく。 目が覚めるような美しい赤色だが、時間経過でどんどん退色してしまう。

極めて小型の変形菌であり食用価値無しで良いと思います。 大きくても1つの子嚢体が高さ5mm程度にしかなりませんからね・・・。

■ 2018年06月30日 撮影

ブナ材のいたるところに発生していました。これだけ群生してくれると見栄えが良いですね。 中央に見えるのはクロヒメオニタケです。


■ 2018年06月30日 撮影

まだ細毛体の隙間に沢山胞子を蓄えているようで、あまりスカスカになっていません。 試しにフッと息を吹くと胞子が舞うのが見えました。 ちなみに和名の「ウツボ」は魚類のではなく、ウツボカズラと同じで矢を入れる容器のほうの「靭」に由来しています。 恐らく子嚢部の形状によるものでしょうが、このスポンジ感に由来する和名にはならなかったのですね。
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