■Boletus obscurumbrinus (オオコゲチャイグチ)

■ 2007年09月17日 撮影

国内で見られるイグチの中でも恐らく本種が最大クラスだと思います。てか多分そうでしょう。 コナラやツブラジイの木生い茂る広葉樹林を散策中にばったり出会いました。 その名も「大焦茶猪口」。「大」の名に恥じない巨体の持ち主、ばったり会うと思わず声が出ます。 なお種小名は「obscurus(暗い)」と「umbrinus(黄褐色の)」の連結で、本種の傘の色に着目したもの。 和名も学名も本種の色に触れているのが面白いですね。

コゲチャイロガワリに似てると言われていますが、正直大きさだけですぐ判別できるレベル。 コゲチャイロガワリは比較的平均的なイグチのサイズですが、本種の大きさは最早「キモい」の領域。 低地の自然公園とかにも出るので、良く蹴り飛ばされています。 あと管孔部に色付くものは別種と聞いたことがあるんですが、情報不足です。


■ 2007年09月17日 撮影

傘からは部分的に色ムラはありますが、基本的ににはこげ茶色で傘は良い手触りのビロード状。 イグチの中では最高レベルに「角が無い」形状。綿が詰まってるかのような丸みがあります。 アレですね。「こ○パン」です。


■ 2007年09月17日 撮影

管孔は黄土色ですが孔口は褐色なので、管孔部が褐色気味に見えるのがポイント。 指で擦ると青く変色しますが、青変性が弱いので薄っすら変化する感じ。 あと柄のグラデーションが特徴的。上部は色が薄く黄色で、基部に白色菌糸を蓄えるのが特徴です。 なので上から黄色→褐色→白色と変化するんですよね。 コゲチャイロガワリは基部の菌糸が黄色みを帯びているのが違いです。 近付くと分かりますが、独特の甘い香りがあります。

大型で香りも不快ではないのですが、これでも立派な毒キノコです。 胃腸系の中毒例が国内で報告されています。猛毒ではないようですが。 また酒と共に食すと中毒すると言う話もありますが、不明な点も多い模様。 基本的に食べないほうが良いでしょう。

■ 2007年09月22日 撮影

いやー、ちょっと待ってくれ・・・。これ子供が見たら泣くかも知れない。 公園の片隅にひっそりと・・・嘘ですねー。超堂々と生えていました。 下に落ちている枯葉の大きさと比べると大体のサイズが分かります。テーブルに使えそう。

■ 2007年07月08日 撮影

写真整理してたら凄い良い感じの写真を見付けました。まさにオオコゲチャって感じ! 毒キノコとは言え、このぼってりとした外見は何ともまぁ愛らしいものです。 根元が急激に太くなる感じも、傘や柄の色合いも、図鑑通りの理想的な個体でした。 後はサイズですかね。この幼菌の段階で傘の直径が8cmありました。アホですね。

■ 2008年07月05日 撮影

ナメクジによる食害が凄いですね・・・。ヤツらはホント何でも食べるなぁ。 人間にとっては毒なのですが、ナメちゃんには効かないんでしょうね。 甘い香りがすると聞きますが、何度嗅いでもそんなに強いニオイは無いかな? 美味しかったようで、かなり齧られてます。毒はともかくヒト的には味は良いんでしょうかね? イグチって猛毒菌でも美味しいって聞きますけど。

■ 2012年08月25日 撮影

久し振りに立派な群生に出会うことができ、テンションが上がりました。 本種は大型なだけでなく、最低でも2〜3株が群生するので格好良いです。 ただ周囲に独特な香りが漂っており、すでにナメクジの被害を受けていました。

■ 2013年09月12日 撮影

この日はデジカメを持っていなかったのでスマホのカメラで撮影。結構綺麗に撮れるものですね。 毎年発生する公園の一画。すぐ近くに遊具が有り子供たちが良く遊んでいます。 ただ不思議と蹴られませんね。流石にこのサイズは触りたくないんですかね?

■ 2014年08月29日 撮影

強烈な日差しが木陰にも差し込む真夏の公園。遠くからでも香るその甘ったるいニオイ。 そして周囲を見回すと探すまでもなく違和感のある物体が視界に入ります。 すぐ近くに遊具があり良く蹴られていますが、この暑さじゃ遊んでいる子供も居ませんでした。あじぃ・・・。

■ 2014年09月06日 撮影

実況撮影終了後に発見して撮り直した巨大オオコゲチャ。凄い迫力です。


■ 2014年09月06日 撮影

なので思わず勢いで字を書いておきました。そこそこ綺麗に色が出ますね。 本種はヤマドリタケ属としては青変性は決して強い方ではないんですけどね。 それにしても臭うこと臭うこと。少し古いのでその臭いに拍車がかかってました。

■ 2016年09月10日 撮影

乾燥した日が続いていたので大きさに定評がある本種も流石に小振り。 日差しが強すぎて変な色に写ってしまったので掲載していませんでしたが、 新規写真追加に乗じてコチラも掲載することに。


■ 2016年09月10日 撮影

裏返してみると管孔が茶色い!乾燥気味で傘が成長せずに成熟しちゃったんでしょうか? 上にも書いていますが、管孔が茶色くなるものは別種だと言うウワサも聞きました。 ただ元々孔口が褐色になる特徴があるので、成長段階による差と区別できる気がしません。 なのでひょっとすると類似種が居るかもですが、全部オオコゲチャとして扱います。

■ 2020年09月13日 撮影

幼菌ですが比較的状態の良い子実体を発見。最近ずっと見てなかったので嬉しかったです。 この場所で見たのは初めてですが、この周囲はツブラジイばかり。 別にブナ科広葉樹であればある程度共生先は選り好みはしないのかな?

■ 2020年09月21日 撮影

1週間後に私が初めて実況動画を撮影した通称「初実況の山」で出会いました。 と言うかこの場所は以前も立派な子実体を何度も見ている場所。安定して出ていると思われます。 ただ発見はしているのに状態が悪くて撮影をしていないことが多かったんですよね。 ただ今回は流石に見逃せなかったんです。


■ 2020年09月21日 撮影

あまりの大きさに「うおおおお・・・ぉ・・・」と変な声出ましたもんね。 だってこの子実体、傘の直径が30cm弱あるんですよ。 山の中にフリスビーが落ちてるのかと思いました。


■ 2020年09月21日 撮影

本当はTOP写真候補だったんですが、あまりにも大きすぎて勿体無くて抜かない選択をしてしまいました。 あまりにも凄い子実体って傷つけるのが憚られるんですよね。これ分かるクラスタの方居られると思います。 代わりに横から覗いてみましたが、傘のサイズに釣り合わない細い柄に吹いちゃいました。 いや、これ普通に柄の上部で太さ3cmあるんですよ。相対的に細く見えるだけと言う。
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