■Calocera viscosa (ニカワホウキタケ)

■ 2013年09月07日 撮影

富士山のコメツガの森の中で発見しました。小さくても派手なキノコですね。 名前に「ホウキタケ」とありますが、実際はキクラゲに近い「膠箒茸」です。 数多くの図鑑に掲載されているので、図鑑の後ろのほうで見たって人も多いのでは? 各種針葉樹材上に発生し、比較的気温の低い地域や標高の高い場所を好むように感じます。

ホウキタケ型の子実体を形成するので紛らわしいですが、本種はキクラゲ型に属します。 ツノマタタケやハナビラダクリオキンなどと同じアカキクラゲ科です。 と言うか実際にホウキタケの仲間だと思われていた時期もあるのだそうです。


■ 2013年09月07日 撮影

微妙にピンボケちゃった・・・。 写真では大きく見えますが、実際には非常に小さく高さは5cmにも満たないです。 色は透明感のある鮮黄色で、キクラゲ型なだけあって肉は軟らかくてぷにぷに。 確かに触ってみるとゼラチン質っぽいです。

食べられそうですが、味的にも大きさ的にも食用価値無しのようですね。残念。 確かに肉が非常に脆い上に細いので、調理すると粉々になりそうな気配。 キクラゲ型と言うことで毒は無いっぽいですが、少なくとも採る気は起きないキノコです。

■ 2013年11月09日 撮影

前回の富士山亜高山帯針葉樹林とは打って変わって、ここは地元のスギ林。 高山性かと思ったら普通に低地のスギ材にも出るキノコだったんですね。 でも生えてるコケが同タイプですね。やはり腐朽が進んだ材が好きなようで。

■ 2019年10月20日 撮影

青fungi氏と久々に訪れたフィールドにて久々に美しい子実体に出会えました。 この直前に発見したオオワライタケに気を取られていましたが、本種もしっかり撮影。


■ 2019年10月20日 撮影

拡大してみると、何かに齧られたのか枝が無くなっていました。 軟質なので食べやすいんでしょうかね? あとゼラチン質で水分が多いからか、死んだ羽虫が貼り付いていました。 この状態を見ると確かに少し大きいツノマタタケと言われても納得できますね。

■ 2020年10月03日 撮影

実は2019年とほぼ同じ場所、とあるフィールドに行く道中のお気に入りの場所です。 オオワライタケの見事な株が見られるのですが、周囲も意外と良いんですよねココ。 毎年安定して綺麗な本種が見られるのはありがたいです。
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