■Chroogomphus tomentosus (フサクギタケ)

■ 2008年08月31日 撮影

1500m級の亜高山帯、ウラジロモミの根元で発見しました。高山性キノコです。 国定公園内のため、裏返すも不可のため、地面に這いつくばって撮影しましたよ。 和名「房釘茸」。「フサ」の名前の通り全体的にモコモコとした愛らしいキノコ。 菌根を形成する樹種の関係から低地や低緯度地域では見られません。

近年になって類似種が数種新種記載されました。 正確な判別には基部の菌糸を顕微鏡観察したり、アミロイド反応を見る必要があります。 そのためこのサイトではあくまでも広義と言う扱いにしておきます。


■ 2008年08月31日 撮影

拡大です。傘は黄色と橙色の中間?グラデーションで変化しています。 また傘を見れば一目瞭然ですが、傘にも柄にも軟毛が生えています。 傘の先端がやや尖っており、そこだけ色が赤っぽいので、ちょっとエロいかな?


■ 2008年08月31日 撮影

頑張ってローアングルから狙ってみました。裏返せればラクだったんだけど。 ひだは疎で柄に垂生しており、これは低地性?かつ近縁のクギタケと同じですね。 個体によっては不明瞭なつばが確認できるそうですが、これには・・・無いっすね。

フサフサしてて飲み込み難そうですが、本種はクギタケ同様食菌です。 ただ粘性も無く、小型で華奢なキノコですが、結構良い味をしているそうです。 そもそもここは葉の一枚に至るまで採取不可なので、試せませんでしたけど。

■ 2012年09月01日 撮影

今まで大台ケ原でしか見た事が有りませんでしたが、富士山で初めて出会いました。 確かに植生がほぼ同じなので当然っちゃぁ当然ですけどね。毛が寝てますけど。

■ 2012年09月01日 撮影

薄暗い場所なのでどうしても青っぽく見えますが、以前の物より色が薄いか? サイズも大きく、何より柄が太いですね。傘のフサフサ感が半端無いです。 食べられると言う事でしたが、聞く所によるとそんなに美味しくないそうです。

■ 2014年08月16日 撮影

富士山では毎年状態如何に関わらず姿だけは見れてる気がするフサフサさん。 実はこの子実体を見付けた事がバライロウラベニイロガワリ発見の糸口に。 この子実体を見付けて斜面をよじ登ったら発見。この子らに感謝せねば。

■ 2018年09月15日 撮影

大雨の中での富士山散策、カメラが濡れるので目立ったキノコ以外はスルーすることが多かったです。 個人的にはキチンと撮り直ししたかったんですが、この天気では流石にムリですね。 この子実体、柄にどことなくつばの名残が見られますね。
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