■Clavulinopsis miyabeana (ベニナギナタタケ)

■ 2014年09月07日 撮影

とある猛毒菌の台頭により付随するように知名度が上がってしまった複雑なキノコ。 ヒノキ林や竹林など、場所を選ばず各種林内地上に発生する「紅薙刀茸」です。 その名の通りのナギナタタケ属菌であり、形状もソックリ。 良く周囲に同属菌を伴って発生することが多く、外見の似た別種が存在すると思われます。 ちなみにネットでは芝生に生えるベニセンコウタケと頻繁に混同されています。

以前は上述の通りベニセンコウタケと混同されることが多かったですが、 カエンタケが猛毒菌として名を馳せてからは本種がカエンタケと混同されるハメに。 駆除の流れが起きたために本種が犠牲になったり、注意喚起の看板に本種が使われたりしています。 キノコクラスタレベルだと間違いようも無いんですけどねぇ。まぁ良い迷惑でしょう。


■ 2014年09月07日 撮影

落ち葉の中から炎が上がっているみたい・・・。かなり印象的なキノコです。 全体的に赤系で鮮紅色ですが本種は色にかなりのヴァリエーションがあります。 雨に打たれたり老菌になったりすると結構簡単に色が抜けますが、別種が紛れている可能性大。 また外見的に似たベニセンコウタケは先端が丸いですが、本種は尖ります。

あとカエンタケとの違いですが、正直説明したくないくらい違います。 細部の違いを挙げればキリが無いので、とりあえず本種は軟質ですがカエンタケは硬質と覚えて下さい。 多分これだけで99.99%は判別できると思います。共通点は赤いことくらいですからね。

食菌です。ウソだと思われそうですが図鑑でも普通にも食べられると書かれています。 ただ味や香りがあるワケではなく、色付け程度にしかならない模様。 外見が似たキノコにカエンタケがあるとは書きたくもないですが、肉質で容易に見分けられるでしょう。 肉質だけではなく発生環境や子実体の形状、子実体表面の構造など、どれを取っても違います。

■ 2022年09月03日 撮影

発見自体は2007年頃にはすでに終わっていました。まぁ普通種ですからね。 ただ見付けるたびに「今度で良いか」と撮影をサボってしまっていました。 気付けばマトモな写真は2014にTOP写真に据えた子実体のものだけ。 コレはイカン!と2022年にバリバリ撮影しました。 この場所はヒノキの植林なんですが、ナギナタ系やホウキ系が良く出る良ポイント。

■ 2022年09月03日 撮影

本種は先端が結構先細るんですが、珍しく丸みを帯びたものがありました。 この形状は黄色い本家ナギナタタケで良く見る姿です。

■ 2022年09月03日 撮影

この日はヒノキ林の至るところで発生が見られましたが、そのほとんどが幼菌。 被写体になるものは少なかったかな?でもやっとちゃんとした写真が撮れた気がします。 ちなみにベニナギナタタケは老成すると先端が黒くなるんですよね。
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