■Clitocybe nebularis (ハイイロシメジ)

■ 2010年11月07日 撮影

車で走行中にスギの植林地上に大発生していて急ブレーキ踏みましたね。
和名は「灰色占地」。その名の通り灰色の傘を持つずんぐりとしたキノコ。
秋から晩秋、長いと冬まで発生し、好む樹種も特にこだわらないようです。
その姿からパッと見シメジ属に思えますが、実際にはカヤタケ属に入ります。


■ 2010年11月07日 撮影

群生を拡大してみました。傘は灰褐色で周囲は白っぽく、粘性は有りません。
傘は丸みを帯びた饅頭形ですが、傘が開ききると傘中央部が窪む事が有ります。

食用とされ販売もされている地方も有るが、毒キノコと考えるべきだと思われる。
体質によっては嘔吐や下痢などの胃腸系中毒を起こす事も有り安易な摂取は禁物。
1ヶ所での収量が多く子実体も大型なのは魅力的だが、苦しむ事には代えられない。
それでも食べたいと言う場合は、クセの有るニオイを消す味付けを考えよう。

■ 2010年11月07日 撮影

幼菌です。傘全体が灰色で表面に繊維状の模様が見られます。


■ 2010年11月07日 撮影

裏返してみると本種がシメジ属ではないと言う事が一目見て分かりますね。
そう、ひだが柄に沿うように垂生しているのです。まさにカヤタケ属の特徴!
ひだは白色ですが徐々にクリーム色を帯び、柄はやや傘の色を帯びています。
また柄の基部が急激に膨らむのも本種を同定する有力な特徴です。

■ 2013年11月13日 撮影

3年振りに同じ場所を訪れると・・・やっぱ有りました。特徴的な灰色の傘。
カヤタケ属菌と言うワリには傘がまんじゅう形なのが凄く愛らしいですね。
この見た目だけなら凄く美味しそうなんですけどねぇ。毒キノコなんです。


■ 2013年11月13日 撮影

裏返してみるとこの全体的にぼてっとした形状がやっぱり愛らしいですね。
本種は柄の基部が膨らむため、色合い的にもホンシメジに似ています。
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