■Cortinarius violaceus ssp. hercynicus (ミヤマムラサキフウセンタケ)

■ 2013年09月07日 撮影

トウヒ林内の遊歩道を歩いていて発見。不自然な緑の中の巨大な紫色。
見た目が明らかに紫色なフウセンタケ、和名は「深山紫風船茸」です。あれっ?
実は一般的なムラサキフウセンタケとは少し違ったヤツなのですよコイツ。
暗い場所で撮影は困難でしたが、何とか良い写りの写真が撮れました。
無印のムラサキフウセンを超拡大したかのようなビッグサイズのキノコです。

傘も柄もひだも、全てが紫色。学名「violaceus」も「紫色の」の意です。
「hercynicus」はヘルシンキ地方を指す亜種名で、あまり知名度無い感じ?


■ 2013年09月07日 撮影

傘は暗紫色で表面は繊維状鱗片がビッシリはえてモサモサしてます。
ちなみに肉眼では結構鮮やかなんですが、写真では綺麗に写ってくれません。


■ 2013年09月07日 撮影

無印ムラサキフウセンタケとの決定的な違いは圧倒的な大きさ。超ドでかい!
もう持ったら重いと感じるレベルで、無印の4〜5倍、いやソレ以上の大きさか?

抜いて裏返してみたのですが・・・手に紫色が着く事にビックリしました。
ちなみに標本採取のために紙袋に入れた時も紙に紫色が着いてましたね。
ひだは傘よりも暗紫色ですが、胞子が形成されると褐色に変化します。
柄は繊維質で下方に太まり、褐色のクモの巣状のつばの名残が有ります。

無印ムラサキフウセンタケと同じと考えると食菌なのです。意外にも。
ただしあくまで「可食」のレベル。味にクセが有り、美味とまでは行かない?
食べる際にはクセを紛らわすために濃い味付けをした方が良いみたいですね。
ちなみに香りも嗅いでみましたが、香り自体も何と言うかクセが有る感じ。
一応本種も食べれるみたいですので、亜種レベルで食毒は変わらない模様。

■ 2014年08月30日 撮影

また会いましたね・・・って言うかこの日は本種のオンパレードでした。
コイツとコガネヤマドリはこの日の探索で見飽きるほど目にしましたね。
しかし幼菌の段階でこの迫力。低地の基本種とは別次元のサイズですわ。

■ 2014年08月30日 撮影

見た瞬間に思わず「うわっ!」って声が出てしまった超弩級。その大きさは?


■ 2014年08月30日 撮影

お、重い!持つ手が疲れるサイズ。これは確かに無印じゃないわ・・・。
正直低地の雑木林で見る本種とは違いすぎて衝撃受けますねこのサイズ差。

■ 2014年08月30日 撮影

最も大きかったのはこの子実体。朽ちたトウヒの切り株の穴からニョキッ。
この段階で柄の太さが3cm以上、傘が6cm超えのバケモノスケールです。
あまりにも立派で傷みが無いので、抜かずに写真だけ撮って帰りました。
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