■Cribraria cribrarioides (タチフンホコリ)

■ 2017年07月17日 撮影

沢筋散策中に古いマツの腐朽材に見慣れない変形菌の群生を発見しました。
図鑑で見ていたのですぐに名前が浮かびました。虫のフンみたいなヤツです。
それもそのはず、本種は夏に針葉樹材上に発生する「立糞埃」と言います。
群生する種ではありますが、どこにでも居る種ってワケでもないようです。

ちなみに学名、何か変じゃないですか?気付いた方は居られたかな?
これ直訳すると「アミホコリ属に似ているアミホコリ属」って意味です。
似ているも何もアミホコリ属じゃんと言いたいですが、これには理由が。
実は本種は今までフンホコリ属だったんです。属名変更の弊害ですね。


■ 2017年07月17日 撮影

変形膜は橙色で目立ちますが、どんどん暗色にくすんでしまいます。
擬着合子嚢体型で密生していますが、単子嚢体が密生しているとも。


■ 2017年07月17日 撮影

子実体を拡大してみました。子嚢は暗オリーブ褐色で少し網目が見えます。
先端部の網目部分が破れて黄土色の胞子が飛散します。ここがポイント。
写真では分かりにくいですが、先端のドーム状部分が網状になってます。
これはアミホコリ属の特徴であり、フンホコリ属から移動になった理由。
ただ、まだ議論は有るみたいなので、そこら辺が変わったら変更予定です。

食えるはずもなく。名前的にも食欲は湧きませんしね。
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