■Favolaschia gelatina (ニカワラッシタケ)

■ 2019年06月29日 撮影

青fungi氏と冬虫夏草目当てで訪れた沢筋の広葉樹材に見慣れないキノコを発見。 最初は質感からアカキクラゲの仲間だと断じて先に進みました。 しかし帰り際に裏側を撮影するとラッシタケ属の担子菌類であることが分かりました。 何と2011年に新種記載されたばかり、かつ発見例が非常に少ない珍菌でした。

類似種が存在するとされており、この同定自体があまり正確ではないと考えられます。 現状では本種とも類似種とも判断できないので、この名前で掲載しておきます。 正確な同定には顕微鏡観察が必要と思われます。 ラッシタケ属は国内でほとんど発見されておらず、新種記載自体が貴重な事態でした。


■ 2019年06月29日 撮影

子実体はオレンジ色でサルノコシカケのような 背着生〜側生。 中心付近は菌糸に覆われて透明感がありません。 また種小名にもなっていますが肉がゼラチン質で触るとプニプニしています。 初見時にアカキクラゲの仲間だと思ったのはそれが理由です。


■ 2019年06月29日 撮影

裏側は管孔になっており、傘よりも淡い色合いです。 幼菌時は傘の縁部が内側に強く巻くのが特徴のようですね。 傘が開くとこの巻き込みはなくなり、管孔も白く透明感がなくなります。 傘に透明感があるのが良く分かりますね。

食毒不明です。新種記載からまだ間がないですからね。 ただかなり軟質かつそれほど大きくならないので、仮に無毒でも食用価値は無さそうです。
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