■Galerina heterocystis (フユノコガサ)

■ 2008年11月23日 撮影

もうハラタケ類をほとんど見なくなった秋遅く、苔の間で活発に活動を開始。
最初はクヌギタケの仲間かと思いましたが、地上生である事に疑問が湧きました。
発生環境と発生時期、柄の表面の微毛に注目して探し、本種に辿り着きました。
この日はキノコの収穫が少なく、大発生はささやかな悦びを与えてくれました。


■ 2008年11月23日 撮影

傘を拡大してみました。傘は黄褐色で、湿ると周囲に条線が現れます。
図鑑と比べると傘が開きすぎな感じですが、常時地面が濡れているから?


■ 2008年11月23日 撮影

裏返してみました。普通ですね。基部はやや太くなり、白い菌糸が見えます。
やはり注目すべきは柄。表面を微細な白色の繊毛が覆っています。
この個体はまだ少ない方。若い個体だと柄が白く見えるものもチラホラ。

食用価値無しです。名前に「コ」と付くようにかなり小型な種ですので。
ただ気になるのは本種がケコガサタケ属だと言う事なんですよねー。
この属にはかの悪名高い猛毒菌であるコレラタケが有るので、念のため注意。

■ 2009年04月05日 撮影

流石にキノコ狩りには早い時期でしたが、出迎えてくれる者も居りました。
昨年11月とまったく同じコケの絨毯。まだ少量ですが発生が続いていました。

■ 2013年05月03日 撮影

「チャンピオン・オブ・時期外れ」は今年の春も順調に顔を出していましたね。
和名が冬っぽいワリに冬はあまり見かけず、もっぱら春に目にする気がします。
幼菌時は柄の白い繊維が良く確認でき、ケコガサタケ属らしい外見をしています。

■ 2013年05月03日 撮影

すぐ近くに有った成菌。乾燥して白いスが入っていますね。

■ 2014年03月29日 撮影

やはり本種は苔との相性度で言えば数有るキノコの中でもトップクラス。
キノコの少ないこの寒さ残る時期に苔の中の本種を見付けるとホッとします。
にしても本種がコレラタケと同属菌だって事、たまに忘れちゃいますね・・・。
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