■Ganoderma lucidum (マンネンタケ)

■ 2009年11月27日 撮影

ある所にはあるモノなんですねぇ。「霊芝(レイシ)」の名のほうが有名ではないでしょうか。 漢字で書くと「万年茸」。広葉樹の朽木や生木の周辺に発生する著名な硬質菌です。 多年生で成長も遅いため発生時期は何とも言いづらいです。 このツヤがあるのか無いのか分からないようなニス状光沢が良いですね。 見栄えが良いので山間の集落だと玄関先に乾燥品が飾られていたりします。

実はとある知り合いのお宅の庭先なんです。まさかこんな所で出会えるとは思いませんでした。 と言うかその方のタレコミで発生を知ったんですよね。 キノコ好きをアピールしておいて本当に良かった。


■ 2009年11月27日 撮影

傘の直径は約25cmと今まで見た中で最大かも知れません。 最後まで成長し切るには周囲に邪魔するものが無かったりと環境が整っていないとダメなので貴重ですよ。 また本種の特徴でもある赤褐色の殻皮が綺麗に整っています。 ちなみに柄は傘と同色or濃色ですが、裏の子実層は真っ白で綺麗です。

薬用としては超有名で、ググれば様々な利用法を知ることができます。 漢方薬としての利用は古く、古代中国では発見者は皇帝に献上することが義務付けられてたりしたんですよね。 現在でも市販の薬用酒に含まれています。アレです。「養○酒」です。 また成長が遅く長期間その姿を留めることから栽培もできます。

■ 2006年09月09日 撮影

こちらは頭を出したばかりの幼菌です。何とも不思議な姿ですねぇ・・・。 左の株はコオロギにボリボリ齧られています。実はこれもマンネンタケの特徴! 本種は虫に食われやすいのです。虫も体に良いことを知っているのか?

■ 2007年07月28日 撮影

ここは初めて本種を見付けた近所の公園。地下に菌が巣食っている模様。 毎年同じ場所に数株発生するので、訪れるのが楽しみでもあります。 この個体はまだ若く、ちょうど胞子を作る子実層が出来てきたトコロ。

■ 2007年09月01日 撮影

同じ種なのに毎度毎度形が違いすぎて面白い!飽きが来ませんねぇ。

■ 2007年09月01日 撮影

高速道路の工事によって取り残された一画。そこに残る人の通らぬ林道。 人通りの少なさ(てか皆無?)のお陰で傷付けられること無く成長していました。 今まで見た中で最も大きく、最も長く残っていたと一目で分かる個体群です。 全体的に赤黒くなり、古さが覗えます。「万年茸」の名はダテではなかったか。

■ 2008年05月17日 撮影

昨年9月1日に大きな個体を発見した場所です。地下の菌はちゃんと生きてました。 毎年この場所に生えます。しかもかなり大きな個体ばかり。 埋もれていますが地下に赤い塊が埋まっているのが見えています。 これ相当しっかりした子実体になりそうだなぁ。

■ 2010年12月23日 撮影

誰も足を踏み入れない深い山で発見しました。 何とこのマンネンタケ、広葉樹の枯木からにょきっと出ているんです。 聞いてはいましたが実物は初見でした。 知り合いのお家の玄関に飾ってあったのですが、ホントに出るんですねぇ。 どうやら菌糸が内部を侵食、不朽の進んだ場所から顔を出したと思われます。

■ 2012年07月14日 撮影

実はこの場所、最初に発見した思い出の場所なので凄く嬉しかったんですよね。 なぜかと言うと実は以後発生が絶えていたんです、復活したんですよ! 人目に付く場所のためか何者かに折り取られ、ある時から出なくなったんです。 それがまさか今になって再び現れるとは・・・胞子も飛んだし一先ず安心かな?


■ 2012年07月14日 撮影

そう言えばしっかりと裏側を撮っている写真が無いんですよね。 理由は簡単で裏返してないからなんですよ。勿体無くて引っこ抜けないんですよ俺。 この場所は良い感じに斜面なので裏側の管孔がしっかり写せませた。

■ 2014年07月20日 撮影

京都御苑にて大きな切り株の周囲に数株ぐるりと発生していた内の一つです。 やはり本種の特徴的なニス状光沢は魅力的ですよね。つい触りたくなります。

■ 2018年06月30日 撮影

めっきり立派な子実体を見なくなったマンネンタケ。 ウワサじゃ採ってる人が居るとのこと。成長が遅いので採取が続くと余裕で絶えます。 とりあえず久々に大きくなりそうな幼菌があったので放置しようと思います。

■ 2020年09月26日 撮影

ココ数年ずっとボロボロの残骸か幼菌ばかり見ていたので、ちゃんと成長を遂げた子実体は久々! ここまで大きくなって赤黒くなっているならちゃんと役目を果たした後でしょう。 下面の子実層はもう虫に食われてボロボロでしたが、しっかり立った姿はやっぱ良いものです。
■図鑑TOPへ戻る