■Gyromitra esculenta (シャグマアミガサタケ)

■ 2010年04月03日 撮影

今年の密かな目標だったので、会えて感激!早春に針葉樹林に現れます。
和名「赭熊網笠茸」。その名に相応しい脳みそ状の凹凸を持つ頭部が特徴。
地方によっては「グニャグニャ」や「シアアダマ」などの通称を持っています。
名前にアミガサタケと有りますが、本種はノボリリュウタケ科に属します。
針葉樹系のキノコですが、このフィールドではサクラの樹下に発生します。


■ 2010年04月03日 撮影

頭部を拡大してみました。これは子嚢盤と呼ばれる胞子を形成する部分です。
色は赤褐色で、表面に著しい脳状のシワが見られるのが「赭熊」の由来。
この個体は大型ですがシワは控え目です。実際はもっとシワシワになります。
柄は頭部よりかなり薄い肌色で、頭部との色のコントラストが美しいです。


■ 2010年04月03日 撮影

切断したのですが、生の時は弾力が無く、途中で折れてしまいました・・・。
外見はアミガサタケに似ますが、構造が全く違うのが分かると思います。
まず柄の内部ですが、円筒状ではなく、内部は複数の部屋に分かれます。
頭部も大きいように見えますが、同様に不規則な空洞になっています。

どう書くべきか迷いますが、致命的な猛毒菌と書くのが最も適当でしょう。
主な毒成分はジロミトリンとその加水分解物のモノメチルヒドラジン。
後者はロケットの推進剤としても使われ、前者よりも毒性が高いです。
誤って食すと主に肝臓に致命的なダメージを与えて死に至らしめます。
その症状の重篤さは猛毒御三家を彷彿とさせるほどです。
また発ガン性も有しており、このままだと良い所無しのキノコですが・・・。

が、本種は海外では美味な食菌として知られています。何故でしょう?
実は毒素の沸点が100℃以下なので、加熱によって毒抜きできるのです。
きちんとした手順を踏めば、毒素を99%以上除去する事が可能なのです。
ただしその際の蒸気も猛毒であり、安易に手を出すべきではありません。
ちなみに味は非常に良いとされ、香りを嗅いでみましたが良い香りでした。

■ 2014年04月05日 撮影

2010年の発見以降毎年訪れたシャグマスポット。しかし全く出ません
年が変わる度に諦めずに何度も何度も足を運びましたが結果は・・・。
もうこの場所は絶えてしまったのだろうか。本気で諦めかけていました。
でも続けていれば良い事も有るものです。ちゃんと待ってくれていました。
しかも生えていた場所は奇しくも4年場所と寸分違わぬポイントでしたよ。


■ 2014年04月05日 撮影

拡大するとまだ子嚢面が未熟なのか光沢が有ります。新鮮な証拠ですね。
初発見は丁度4年前の同じ月。オリンピックを待ってる気分でしたよ。
しかもこの子実体は一週間後に奇跡を生むんですが、それはまた別のお話。

■ 2014年04月05日 撮影

探してみると一株だけじゃなかった!少し離れた場所にオチビを発見!


■ 2014年04月05日 撮影

申し訳無いけど一株だけ!観察のために引っこ抜かせて頂きました。
しかしこうして見るとアミガサタケじゃなくて完全にノボリリュウですよね。
いや確かに種としてもそっちと近縁なので当然っちゃ当然なんですけど。
頭部が大きいからアミガサタケに見えなくもないって命名なんだろうか。

■ 2014年04月12日 撮影

一週間振りに様子を見に来ました。先週の子実体はまだ残っていました。
子実層面は熟して胞子を飛ばしたのか、光沢が消えてツヤ消し状態です。
ひとしきり観察し終わった時、ふと斜面の下に目を遣ると・・・あっ!!!


■ 2014年04月12日 撮影

シャ・・・シャグマアミガサタケの群生だぁああああ!!!初めて見ましたよ!
タチツボスミレ咲くアミガサの季節に相応しい見事な群生!タマラナイ!
この後偶然合流したキノコハンターの鳥居さんと一緒に大盛り上がり。
今まで単生しか見た事が無かったので感激。やっぱ群生は脳汁出ます。


■ 2014年04月12日 撮影

イバラが凄いのでジーンズの上から引っ掻かれながらも夢中で撮影しました。
やっとこのアングルからの写真が撮れましたね。これぞシャグマですよ。
暗赤褐色の赭熊は迫力有りますね。不規則に波打つ柄もカッコイイ!

■ 2015年04月18日 撮影

近所の峠道で実況撮影中に偶然発見しました。感動のあまり絶叫しました。
実は今までの場所は観察会の方が発見した場所を教えて頂いていました。
しかし今回は間違い無く私が初発見の場所だったのです。嬉しいわぁ!

■ 2015年04月18日 撮影

一つ見付かれば周囲にも発生が確認できました。陽の光を浴びてカッコイイ!

■ 2015年04月18日 撮影

美しい子実体を発見しました。この全体的なグニャグニャが魅力ですね。
数も有り食べてみたくはあるのですが、流石に命を賭す度胸は無い!
不思議と食べなければって使命感は有るんですが、まだ置いときます。

■ 2016年04月16日 撮影

今年も出ました例の場所。でも1本だけで昨年と比べるとやや物足りない感じ。
以前から知っている場所も出ておらず、今年はハズレ年だったのかも・・・?