■Hemitrichia serpula (ヘビヌカホコリ)

■ 2015年09月22日 撮影

ブナ林でチシオタケを撮影中、すぐ下に妙な物体がへばり付いていました。
粘菌の類だとすぐ分かりましたし、コイツは名前もすぐ浮かびましたね。
変形菌の一種で不規則な網目状の子実体を形成する「蛇糠埃」です。
春〜秋に腐朽材上に発生し、粘菌の中では比較的名前が出やすい種です。


■ 2015年09月22日 撮影

周囲に変な子嚢菌が居るけど気にしない事に。これが本種の子実体です。
このように移動中の変形体の形状を残した物を屈曲子嚢体と呼びます。
色は新鮮な時は黄色ですが成熟すると写真のような黄褐色になります。
胞子は黄色で内部に詰まっており、表面の子嚢壁が破れて飛び散ります。

食えるもんなら食ってみろって感じ。むしろどうやって剥がすんだよコレ・・・。
内部は粉状の胞子なので触ればボロボロ崩れます。見て愛でるに留めましょう。

■ 2016年01月16日 撮影

真冬のブナ林にてブナの倒木に物凄く見覚えの有る網目模様が付いてました。
前回見たヤツに比べるとかなり大きな子実体です。寒さ平気なんだ・・・。


■ 2016年01月16日 撮影

すぐ隣に有った子実体です。子嚢壁が破れて胞子が露出しています。
子嚢壁は薄皮のような感じで、子実体に沿って裂けて胞子を拡散します。


■ 2016年01月16日 撮影

もいっちょ隣の子実体。屈曲子嚢体だと言う事が良く分かる一枚ですね。
注目すべきは子実体・・・ではなくその周囲の樹皮の表面の様子です。
良く見ると変形体が這った痕跡がちゃんと残っているのが分かります。
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