■Isaria cicadae (ツクツクボウシタケ)

■ 2016年09月07日 撮影

山道を歩いていて道路脇に不自然な物を発見。地面から何かが生えてる?
この姿には見覚えが有りました。冬虫夏草の一種「つくつく法師茸」です。
その名の通り地中のツクツクボウシの幼虫に寄生して成長します。
子嚢菌類なのですが子嚢殻を形成せず分生子で増殖する無性世代です。

子実体は先端部に白色粉状の分生子を生じ、黄褐色の柄を持ちます。
柄は複数本発生し多数分岐する事も有ります。先端が白く目立ちますね。
本種はアナモルフ菌類と呼ばれる子嚢菌類の不完全世代です。
子嚢殻を形成するテレオモルフ(有性世代)の発生は珍しいようです。


■ 2016年09月07日 撮影

掘り出してみました。幼虫の死骸は白色菌糸に完全に覆われています。
地上部まで伸びた菌糸はそこで子実体形成に切り替わっています。
地域差かも知れませんが、宿主が菌糸に覆われていない場合も有る模様。

冬虫夏草と言うと薬効を期待してしまいますが、正解です。薬用です。
姿が美しいため中国などでは「蝉花」の名で漢方薬として売られてます。
国内でも一応大量に集めれば売れると聞きますが・・・流石に厳しいかな?

■ 2014年09月13日 撮影

初発見のツクボウはまだ幼菌で分生子があまり出来てませんでした。
ただ子実体の長さが綺麗に揃っていたので採取して標本にしました。


■ 2014年09月13日 撮影

掘り出してみると宿主が見えないレベルで菌糸に覆われていました。
一応菌糸を剥がせば宿主が見えるんですが、これが良いのでそのままで。

■ 2014年09月13日 撮影

同じ日に全く別の場所で発見した大きな子実体。これは見付けやすいですね。
本種はセミに寄生する冬虫夏草としては発生量は比較的多い種のようです。


■ 2014年09月13日 撮影

この場所はスギの根があまりにも発達しており、掘るのに失敗しました。
途中で切れてしまいましたが柄の分岐が分かったのでまぁ良いかな?
でもこれだけ立派な子実体なら完全な状態で標本化したかった・・・。

■ 2015年07月20日 撮影

一番最初に見付けた場所に今年も出ていました。雨が降ると沢になります。
ただこの場所はあまり発生自体は多くないので以降採取は控えますかね?


■ 2015年07月20日 撮影

掘り起こしてみました。ツクツクボウシタケは地下部が短く掘りやすいですね。
すぐ下に大きな巣穴が有り、その天井部分に登った状態で死んでいました。
やはりゾンビアントみたいに上へ上へ行かせるとかも有るんでしょうか?


■ 2015年07月20日 撮影

持ち帰ってクリーニングしてみました。宿主から直接分生子柄が伸びてます。
関東では宿主が菌糸に覆い尽くされる事が多いとのウワサが有ります。
冬虫夏草は移動能力に乏しく、地域ごとにかなりの変異が有るのかも?

■ 2015年08月22日 撮影

昨年見付けたツクツクボウシタケの坪を訪れたら超大発生していました!
狭い範囲に10株以上は出ていたかな?こんな場所だったとは思わなんだ。


■ 2015年08月22日 撮影

掘ってみたら下から出て来たのは小さい宿主に不釣り合いな子実体でした。
冬虫夏草は一般的に宿主が大きいほど子実体が大きくなる傾向が有ります。
しかしツクツクボウシタケは不思議と宿主が小さくても化物がたまに居ます。

■ 2015年08月22日 撮影

本種に関してはあまり危機感を感じない程度に発見できるようになりました。
と言うのも子実体が非常に良く目立つので新フィールドが良く見付かります。
ちなみに本種の菌糸は白い部分が紫外線で光ると言う性質が有ります。

■ 2016年09月07日 撮影

TOPの写真差し替えの際に撮影した別個体。ここだけで10株は見ました。
しかし有性世代は100株くらい出る場所じゃないと出ないんだそうです。

■ 2016年10月29日 撮影

えっと・・・もう11月なんですけど。ツクツクって結構息が長いんですね。
完全に秋のキノコ狙いのフィールドだったんで予想外すぎる出会いでしたよ。
しかし分生子がのっぺりしていて、万全な状態ってワケでもないみたいです。

■ 2017年08月11日 撮影

本種は毎年欠かさず見る気が・・・。探してなくても自然と視界に入ります。

■ 2017年08月11日 撮影

距離的に1匹の幼虫から出ていると思われます。かなり立派な子実体です。
左に見える盛り土は幼虫が地上に出ようとした際に形成される塚のような物。
ツクツクボウシの幼虫らしい特徴。羽化する直前の死だったのでしょうか?


■ 2017年08月11日 撮影

横から見るとこんな感じです。あれ?これもしかして宿主2匹居る感じかな?
とりあえず掘るのは凄く面倒臭いなって思ったのでそのままにしときました。
■図鑑TOPへ戻る