■Lactarius lividatus (ハツタケ)

■ 2014年10月26日 撮影

公園近く、小さな松林の際に3〜4株、群がって生えているのを発見。
古くから日本人に親しまれており、あの松尾芭蕉も句に詠んでいます。
和名「初茸」。キノコの初物、キノコの季節を告げるキノコなのだそうです。

実は本種はつい最近まで学名には「L.hatsudake」が用いられていました。
命名者は菌類学者である故田中延次郎氏。日本らしい名前だったのです。
それより前から命名されていた「L.lividatus」に統一されました。
が、どうもこれも特徴が一致せず、やはり別種と言う可能性も出ています。
今のトコロこの表記に変えますが、戻る可能性も十分に有るようです。

赤に緑にと毒々しい色合いですが、驚くなかれ極めて美味なキノコです。
一般にオススメとされているのは「初茸御飯」。まんま炊き込みご飯ね。
その他にも吸い物、鍋、煮込み料理など、合わない料理は無い優等生です。
特徴的すぎて紛らわしいキノコが無いため、キノコ狩りで見つけたらラッキー。
私も炊き込みご飯で頂きましたが、いままでに無いほどの素晴らしい味でした。

■ 2008年10月13日 撮影

最初に発見した時は踏まれてボロボロでした。これが初めて見た完全体。


■ 2008年10月13日 撮影

傘は少し赤っぽい黄褐色でハッキリと年輪状の模様が有り特徴的。
乳液を出すベニタケ科キノコにはこのような模様を持つ種が複数知られています。
また本種は成長度合いや生育環境によって傘の色にはかなりの個体差有り。


■ 2008年10月13日 撮影

裏側を撮影。ひだはワイン色。傷付くと血のような赤い乳液が出ます。
問題はその後。赤い乳液が時間の経過と共に青緑色に変化するのです!
この判定方法は有名で、似た性質を持つ毒キノコが存在しないのです。
そのため、この特徴さえ知っていれば初心者でも間違う事はありません。

■ 2008年10月11日 撮影

よく踏まれなかったものですよ。実はこのハツタケが生えているのは石段の上
石を積み上げてあるので、その隙間に菌糸を伸ばして顔を出して来たようです。
今までで一番大きい直径10cm超えでしたが、内部を虫に食われ残念な状態でした。

■ 2008年10月19日 撮影

この日一番の大物!直径が10cmに迫る大型のハツタケです。柄も太い太い。
しかも一切内部に虫が侵入していない最高の状態の株でした。美味かった!

■ 2009年11月02日 撮影

この日のベストショット!採るのが勿体無いくらい良い生え方♪

■ 2009年11月02日 撮影

この日最大の個体です。傘の直径が15cmに達する超大型個体です。
傷み無く、内部に虫の侵入も見られず。食べて下さいと言わんばかりの個体。
当然炊き込みご飯で頂きましたよ〜。素晴らしい香り。やっぱり良いですねぇ。

■ 2009年11月14日 撮影

しかしこうして上からず〜っと見て行くと、非常に色の個体差が大きいですね。
やや古く、水を多く含んだ個体はこのような濃色になり、傘にやや透明感が有ります。
ちなみにこの個体も十分食べる事ができますよ。でも焼くより煮た方が良いかも。

■ 2010年10月10日 撮影

この日見付けた最も大きな個体。しかも虫に食われてなかった!やったー!
色合い的にアカハツに見えますが、これは単に日が当たってるだけです。

■ 2011年10月22日 撮影

安定の発生量である。ありがたい事に本種は毎年発生量がブレませんねー。
時期を見計らっていつもの場所に行きましたが、十分な量が採れました。
当然ですがハツタケご飯で頂きましたよ。家族からも珍しく好評な一品です。


■ 2011年10月22日 撮影

そう言えば写真をざっと見て気付きましたが、色に2タイプ有りませんか?
違いは黄色っぽいか否か。明らかに黄色味が無い個体が存在します。
裏返してみてもひだの色が淡く、パッと見だと同一種だと思えませんが・・・。

■ 2012年10月20日 撮影

例年に比べてやや不作だったハツタケさん。何とかハツタケご飯はできました。
時期は悪くなかったハズなので、単純に発生量が少なかったのだと思われます。
この個体も綺麗そうに見えて裏側はひだが全部青緑色でダメダメでしたし。

■ 2013年11月02日 撮影

ハツタケ大発生だった2013年。もう生えすぎててどうしようかと思いました。
ちなみにこの日撮影の写真は多すぎたので掲載断念し、半分以上削りました
また虫食いも少ないので沢山採り、毎度おなじみの炊き込みご飯にしました。
が、ハツタケ入れすぎて水分過多になりビシャビシャに。豊作も考え物か。


■ 2013年11月02日 撮影

裏返してみました。この裏側のワイン色のひだはやっぱほっこりしますね。
ちなみにこの重量感の8割〜9割が水分と言うのだからキノコとは不思議だ。

■ 2013年11月02日 撮影

一瞬キチチタケだと思ってスルーしかけました。こんな色のも居ます。

■ 2013年11月02日 撮影

もう生えすぎてて飽きてきました。ここまで出ているのも珍しいですねぇ。
多分全部採ろうものならハツタケだけで大きなカゴいっぱいになったでしょう。
思い出すと富士山も凄まじい発生でしたし、色々当たり年だったのかな?


■ 2013年11月02日 撮影

ん?ふと傘の色に違和感が・・・。ハツタケにしては妙にオレンジ色だ。
本種は結構傘の彩度が低いので、ここまで鮮やかな色だと逆に怪しいです。
勿論裏返して乳液も見ましたが間違い無くハツタケです。勉強になりました。

■ 2014年10月26日 撮影

この日はまたハツタケラッシュ。採り切れないので選りすぐって採取しました。
しかしほとんどがこのように下草に隠れており、探すのに精神削りましたね。

■ 2014年10月26日 撮影

一番上の写真にしようと迷った1枚。木漏れ日が差し込み美しかったです。
当然ですが採取して毎年恒例の炊き込みご飯の具材になって頂きました。
いやぁ本当に美味しい!この出汁は他に代わりは居ませんね。美味です。

■ 2014年10月26日 撮影

綺麗な環紋が現れていたので思わず撮影。この模様見ると落ち着きます。

■ 2014年10月26日 撮影

本種の傘の平均的なサイズは5cmくらいですが、低確率で大物が居ます。
この子実体は傘の直径が15cm近い子実体。環紋の幅から推測できます。
周囲に小さい株も有るし何の要因でここまで大きくなるのか毎度疑問です。

■ 2015年10月04日 撮影

落ち込んでいます・・・今年はハツタケご飯は断念すると言う結果に。
本種やアミタケが最もよく出る時期に吐き気がするほど雨が降りませんでした。
そのため秋のキノコたちがほぼ壊滅。あの味を愉しむ事ができませんでした。
今度こそ、こんどの秋こそはみすみす採り逃さないよう雨乞いをしなくては。