■Laetiporus montanus (ミヤママスタケ)

■ 2012年09月01日 撮影

富士山麓、風穴が口を開くブナとミズナラ林で遠くに明らかに異様な色合いが。 ササをかき分けて進むと針葉樹の倒木に凄まじい大群生を発見しました。 和名は「深山鱒茸」。マスタケに似ていますが生える材種と色が異なります。 今まで無印マスタケを見ていなかったのですが、ようやく別種と確信しました。 何か黄色っぽいな〜と感じていたのは間違いじゃなかったんですね。

以前から無印マスタケと混同されてきました。ただ食毒に関しては同じだったようで、事故が起きなかったのはラッキーでしたね。 明確に色が異なりますが、より分かりやすいのは生えている材が針葉樹か広葉樹かを確認するのが手っ取り早いでしょう。


■ 2012年09月01日 撮影

傘は重なり合い、オレンジ色〜朱色で無印と比べて黄色っぽいですね。 とにかく非常に大きなキノコで、成長すると30cmに達する超大型菌です。 また最初は綺麗な傘状なのですが、老菌になると白くなり、枝分かれします。 裏側がギリギリ写ってましたね。色はレモン色で白くないのが特徴です。

幼菌時は肉質が軟らかく地域によっては食べてるそうですが、実は要注意。 海外では有毒扱いですし、特に加熱不十分な状態で食べると中毒を起こします。 中毒症状は嘔吐下痢などの胃腸系中毒と共に目眩などの神経系の中毒も。

■ 2015年06月04日 撮影

大台ヶ原にて道中で意外すぎる秋のキノコの大物に期せずして出会えました。 最初は腐朽が進んだミズナラ材かなと思いましたが、どうもウラジロモミっぽいです。 日差しが強くて黄色っぽく見えるだけかなと思いましたが違いましたね。


■ 2012年09月01日 撮影

ちょっと古いと言うか、状態的には良いですが食すには手遅れって感じですね。 幼菌しか食えませんけど、それ以前にココは採取禁止ですので。


■ 2012年09月01日 撮影

大台ヶ原では珍しい強烈な日差しのせいで傘の裏の色が分かりにくい! これはまた良い条件で撮影し直したいものです。

■ 2018年09月09日 撮影

大台ヶ原にて久々に出会いました。でもこの幼菌を先に見ていなかったらしばらく悩んでいたかも。 幼菌の段階では傘表面が赤いですが、それでも下地が明確に黄色です。

■ 2018年09月09日 撮影

すぐそばに生えていたコレを見てしばらく悩みましたが、材がウラジロモミなので針葉樹生・・・ミヤマでしょうね。 写真では分かりづらいですがこれ大きい傘で幅が20cmあります。 もう少し早く来ていたら鮮やかな姿を見れたんでしょうけどね。


■ 2018年09月09日 撮影

ここまで古くなっていると流石に食えませんね。 と言うかもっともっと若い幼菌じゃないと食用に適しませんし、そもそもココ採取禁止ですから! しかしここはマスタケもミヤママスタケも道中で見れる貴重なフィールドですね。流石は大台ヶ原です。

■ 2021年10月02日 撮影

幼菌発見!と言うかシーズンを逃してしまいましたね。 この幼菌は時期外れの発生で、恐らくあまり大きくならないでしょう。 9月くらいが最盛期だと思われます。

■ 2022年09月25日 撮影

多分2018年と同じ立ち枯れだと思います。毎年安定して発生しているようですね。 定期的に立ち枯れを切り倒しているので材は供給されており、今後も見られそうで一安心。 ただかなり傷んでいました・・・中々タイミングが厳しいですね。


■ 2022年09月25日 撮影

傘は帯黄紅色で無印に比べて黄色みが強く、老成すると類白色になります。 すでに傘の縁部がカビたように白くなり始めており、こうなると急激に肉質が脆くなります。 老成すると脆くなるのはアイカワタケと同じですね。


■ 2022年09月25日 撮影

以前から本種は裏側を撮影し忘れていたんですよね。ずーっとそれが気になっていました。 なので今回は忘れずに裏側をちゃんと撮りましたよ!苦戦しましたけど。


■ 2022年09月25日 撮影

裏側を拡大してみましたが、見事に子実層面が黄色いですね。 これは確かに無印のマスタケとは異なる見た目です。 また管孔が微細すぎて肉眼で管孔を認識するのが難しい! マクロレンズで撮ると分かるんですが、この細かさは予想外でした。 管孔も整った形状ではなくボソボソしています。
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