■Lentinus lepideus (マツオウジ)

■ 2008年05月23日 撮影

遊歩道で古いマツの切り株に巨大なキノコを発見。まぁ初見じゃないですが。
最初は何か分からなかったんですが、裏側のひだを見てすぐ本種だと判明。
和名は「松旺子」。松の朽木に生えるため付いた名前です。良い名前ですねー!
元々大型化する種ではありますが、この個体は今まで見た中で最大でしたね。

つばを持つものはNeoentinus lepideus (ツバマツオウジ)」と言う別種です。
以前はつばの有無でタイプ分けさていましたが、ようやく別扱いに。
情報は少ないですが、つばを持たないものは黄色味を帯びるようです。

最大の特徴はひだのフチです。ひだがのこぎり状に切れ込みます。
これが本種の最大の特徴。個体によってはもっとギザギザになります。
と言うより気になるのは柄のゴツさですね。重厚な感じがします。
柄につばは無く、表面はかなり大型のササクレに覆われています。


■ 2008年04月26日 撮影

実は1ヶ月前に幼菌を見付けてました。1ヶ月近くこの形状を維持していたとは・・・。


■ 2008年05月23日 撮影

図鑑で見ても、本種の傘の直径は調子が良いと25cmを超える、との記載有り。
え〜っとか思ってまして済みません。手と比べるとその大きさが良く分かるかと。
上の個体で傘の直径が21cm。下の個体はもう少し大きいように見えます。

てか特筆すべきは「香り」。もンの凄い爽やかな香りを放ちます。これが凄い!
少し木の香りにも似た、しかし実にクセの無いキノコ臭を持っています。

とサイズも大きく、極めて良い香りを持つキノコですが、実は毒キノコなんです。
人によっては軽い中毒症状を起こすそうで、食べている方も普通に居られます。
柄だけで直径が5cm有り、刻んで炒めて食べました。香りもトんでませんでした。
中毒する様子は無かったため、少なくとも私は当たらない人種のようです。


■ 2008年05月17日 撮影

道側からは見えないマツの倒木の反対側。回り込んでみた甲斐は有りましたね。
傘が15cmを優に超える超大型サイズのマツオウジです。結構感動しますね!
全体的にオレンジ色を帯びているのは「痛み」です。要は古いんです。
香りを嗅いでみましたが、ハッキリ言って不快臭。ちょっとゲッてなった。

■ 2009年05月23日 撮影

遊歩道から沢の反対側に目立つ物体を発見。降りましたよ、ええ。
ちょっと古い個体でしたが、すぐ隣に新鮮な個体も有り、美味しく頂きました。


■ 2009年05月23日 撮影

成熟すると傘が反り返り、ギザギザのひだが外側を向きます。何と言う存在感。
古くなると全体的に赤みを帯び始め、最終的には濃オレンジ色にまで着色します。
ただこれも個体差が有るようで、白っぽいまま朽ちて行く個体も有るようですね。

■ 2009年05月23日 撮影

少し前の更新で、マツオウジもシーズン終了とか言っちゃって申し訳御座いませんでした。
もう至る所で大爆発でございます。しかも見かける個体どれもこれも状態が良かったです。
地面から生えてるみたいに見えますが、松葉が積もった古い切り株の上に生えています。
今更ですが、本種は相当腐朽の進んだマツ材にしか生えてないと言う事に気付きました。


■ 2009年05月23日 撮影

何と言う美しさ・・・。今まで見た中で最も綺麗で、最も傷んでなかったです。
淡い黄色の傘に褐色鱗片。いかにもマツオウジらしい個体で感動しましたねぇ〜。


■ 2009年05月23日 撮影

裏側も綺麗!ナメクジよりも早く発見できたので、一切食害に遭っていません。
こうして見ると、これも今更ですがひだが少し柄の方に伸びてるんですよね。
ちなみに新鮮だったので一株カッターで切って持ち帰りました。もち食べましたよ。
メチャクチャ美味しかった!薄く切って網焼きに。残りは味噌汁の具に・・・。
中毒しないと分かったら利用しない手は無い!肉がギッシリ詰まってて食べ応え最高!

■ 2010年05月08日 撮影

今年は気温が低いためか、全体的に春のキノコの発生が遅れていますね。
毎年素晴らしい個体が見られるこのフィールドでもほとんどが幼菌でした。
写真はこの日唯一見る事ができた成菌と呼んでも良さそうなサイズの個体。
ちなみに2007年初発見と全く同じマツの倒木に生えてました。息が長いです。

■ 2011年07月31日 撮影

春〜初夏にかけて見る事が多かったんですが、久々に見ました、秋のオウジ。
凄く立派な個体でしたが、なぜか一株だけ弄れたように下向いてました。
周囲にはかなりの老菌が見られたので、少し前から発生していたようですね。

■ 2012年05月06日 撮影

都会のど真ん中、公園の一画のマツの切り株に目立つ立派なお姿を発見しました。
ただここ普通に人通りが多いので、撮影している時は若干恥ずかしかったですね。

■ 2012年05月20日 撮影

キツネコンビを探しに行った時に最初にスカ振ったフィールドにリベンジしました。
この日はイベントも無く人は全然いませんでした。この日に実況撮れば良かった。
この個体は小川の対岸に遠く見えていたもの。斜面を回り込んで辿り着きました。
このサイズなら香りも強くて肉も軟らかくて美味しいだろうなぁ。まぁ毒だけどね

■ 2012年05月20日 撮影

つばの無いタイプのマツオウジにはこのように橙色になる個体がチラホラいます。
老成しても変色しない物も有るので、生育環境による個体変異なんでしょうか?

■ 2013年05月18日 撮影

最初何だと思いましたね。マツの木なのでマツオウジかなとは感じましたが。
全体的に黄色っぽく、傘表面の鱗片も大きいので最初は別種だと思いましたし。
裏側見たら特徴的なひだの垂生でした。今までで一番異なる外見だったかも?

■ 2013年05月18日 撮影

まぁこの白地に褐色鱗片がマツオウジですよね。これが見慣れた姿でしょう。
何度か食べた事有って体質的にはクリアなんですが、どうも食欲が・・・。
大きな個体になっても虫に食われにくく食べれるならお得感有るのですが。

■ 2014年05月24日 撮影

最近あまり綺麗な子実体に出会えていないマツオウジ(つば無し)さんです。

■ 2017年07月29日 撮影

セミタケ探しオフにてどろんこさんを待つ間に少しだけ近辺を探索していました。
乾いた日が続きあまり収穫は有りませんでしたが、流石に乾燥に強いですね。
しかしせっかくのカッコイイ鱗片は目立たず、本調子ではなかったようです。
これ相当古いマツの切り株ですが、毎年出てますね。凄い執念ですわ・・・。
■図鑑TOPへ戻る