■Melanoleuca verrucipes (ツブエノシメジ)

■ 2017年05月21日 撮影

地元で春の冬虫夏草を捜索中、道路脇に集められた堆積物が山積み。
そこに不自然な白いキノコ。地味に今更初見でした「粒柄占地」です。
ザラミノシメジ属菌らしく、春から秋に腐葉堆積地に群生を作ります。
香りに特徴が有ると聞いていたので一度見てみたいと思っていました。


■ 2017年05月21日 撮影

この横からの見た目を見るとザラミノシメジ属菌だって分かりますね。
柄が傘のワリに細く、浅い漏斗形の傘は本属菌の典型的な形状です。

見た目以外の大きな特徴としては臭い。特徴的な粉臭を肉に持っています。
この臭いはヨーロッパでは果実臭チーズ臭などと表現されています。
確かに嗅いでみると慣れたキノコ臭とは違う、プラスアルファが有りますね。

食菌が多いザラミノシメジ属。本種も例に漏れず可食として知られます。
ただし香りにもクセが有り、結構個人の好みに左右されそうな気が・・・。

■ 2017年05月21日 撮影

全体的にはこんな感じ。清掃で集められた道路脇の腐植上に生えています。


■ 2017年05月21日 撮影

傘は類白色〜黄土色。成長度合いにもよりますがアイボリーって感じ?
表面は平滑で浅い漏斗状ですが、幼菌時は傘中央部が突出しています。
オオイチョウタケに雰囲気は似ていますが、よりパサパサした見た目かな?


■ 2017年05月21日 撮影

一本ひっくり返してみました。ひだは上生〜離生で実は垂生しません


■ 2017年05月21日 撮影

でも最大の特徴は和名にも種小名にも採用されている柄の特徴でしょうね。
本種の柄は表面に黒色の粒条線が全体に走っています。だから「粒柄」。
ちなみに種小名の「verrucipes」も「疣状隆起の有る柄」と言う意味です。
あと柄が下に向かって太くなる逆棍棒形になっているのも地味ですが特徴。

■ 2017年05月21日 撮影

謎の違和感は恐らくですがベニタケを見慣れたせいなんだと思います。
この形の傘の下にはもっと太い柄が有る、そう頭に叩き込まれちゃってる。
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