■Morchella esculenta var. umbrina (チャアミガサタケ)

■ 2017年04月22日 撮影

初発見時は無印アミガサタケだと思ったのですが、数株並べて違いに気付き、変種を認識しました。 和名「茶網笠茸」。違いは頭部の色ですが、同一視する意見もあります。 現状は無印アミガサタケの変種扱いですが、たまに中間的な子実体もあって紛らわしいです。 発生環境は基本種と同じで、サクラの樹下に発生すると言われています。

ぶっちゃけ頭部の色以外の特徴は完全に無印と同じで、区別できません。 海外には凹部の色が暗色になる「M. vulgaris」が存在します。 ただ頭部の配色は良く似ていますが、大型化するようで同種ではないみたいですけど。


■ 2017年04月22日 撮影

頭部の形状は別変種のマルアミガサタケよりも長く、無印アミガサタケと同じです。 最大の特徴は子実層面の凹部が暗色になると言うことです。 この特徴は他の変種には見られない本変種ならではの特徴です。 後はクリーム色の柄や、内部は中空であることなど、特徴は無印と同じです。

アミガサ同様に極めて美味な食菌です。ただの色違いと思って良いでしょう。 茹でてから乾燥させれば風味も増し、長期間保存する事が可能となります。 和風でも洋風でも合いますが、やはり洋食に用いるべき食材でしょう。

■ 2010年04月13日 撮影

地元でも発見できましたが、この時に違和感に気付きました。 撮影していた時から少し違う雰囲気を感じましたが、分かりますか? 一番左の個体だけ全体的に灰色っぽいのです。 右の3個体と比べても窪みの内部が暗く見えるのが分かります。

■ 2010年04月17日 撮影

目が慣れてくるとチャアミガサだけはハッキリと基本種と違うのが分かってきます。 特にカメラを構えてディスプレイを覗き込むと、その違いが確信に変わりますね。 またマルアミガサタケ同様、頭部が類球形をしているのもチェックすればカンペキ。 右に映ってるのは愛用の折りたたみ自転車「オレンジ・スプリング号」です。

■ 2010年04月19日 撮影

4月13日の時点ではまだと○がりコーンくらいの大きさだったのですが・・・。 1週間程度で頭部が9cmもある立派なアミガサスタイルになってくれました。 成長を見守っていたのでちょっと嬉しい・・・。採らずに置いておきました。

■ 2011年04月25日 撮影

サクラの花びらが敷き詰められた地面に小さな個体が顔を出していました。 頭部が小さいのでその分網目が大きく見えますね。何かカワイイ・・・。 まぁこれだけ小さくてもちゃんと網目の内部が暗褐色なんですね。

■ 2011年04月25日 撮影

これがこの日見た一番大きい個体かな?頭部だけで9cm有りました。 もう少し真っ直ぐ生えててくれれば写真映えしたんですけどねぇ・・・。

■ 2012年04月20日 撮影

実はチャアミはあまり採りません。数が少ないのも一つですが、汚く見えるのです。 黒っぽいのが欲しいならトガリアミガサタケの方がそれっぽいですからね。 あとマルアミガサが一番美味しそうに見えるので、どうしてもそっちに手が・・・。 まぁ被写体としては網目が最もクッキリ見える亜種なので重宝してますけどねー。

■ 2013年04月02日 撮影

2013年は悲しいかなアミガサタケの超不作となりました。ウチの都道府県では。 地域によっては絶好調だったようですが、今年は採る事すら憚られるレベル。 写真撮影だけで終わってしまいましたね。まぁこんな年も有るでしょう。我慢です。

■ 2017年04月22日 撮影

ホント久々に典型的なチャアミの美しい子実体に出会う事ができましたね。 見ての通り前の写真の撮影年を見れば、どれだけ間が空いたか分かります。 TOPの写真もやっと差し替えですよ。緑とのコントラストを撮りたいですねぇ。

■ 2018年04月15日 撮影

今年のこのフィールドの主役はチャアミ。7割くらいがチャアミでしたね。

■ 2018年04月15日 撮影

今年妙に気になったのは2株並んで発生しているパターンが多かったことです。 これチャアミだけじゃなくてイエローモレル全般がそうだったのが印象的でした。 単生も普通に居ますし偶然だとは思うんですが、多く見たので疑問を感じまして。

■ 2018年04月15日 撮影

この日のベストショットも仲良く並んだチャアミ。模様が目立って美しいです。 本種は凹み部分が黒いため網目状の肋脈が強調されるので写真映えします。

■ 2020年04月18日 撮影

チャアミはやはりこの凹んでいる部分の色が注目されがちですが、頭部そのものが淡色なのも重要です。 無印のアミガサタケやマルアミガサタケは濃淡は違えど基本的に頭部が黄色系です。 しかしチャアミだけは灰色なのです。これは凹部が色付く前の幼菌でも分かるほど色合いが違います。

■ 2020年04月18日 撮影

ソメイヨシノの花弁が乗っていて可愛かったので思わず撮影。

■ 2023年04月02日 撮影

単なる個体差だと言う話も良く聞くチャアミですが、久し振りに肉眼的に結構違う子実体に出会いました。 明らかに傘がグレーで褐色っぽさが全然ありませんね。ここまで明確なのはマジで久し振り? 凹み部分が黒くなるのは無印でも見ますが、この色が個人的にはチャだと思っています。
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