★Mycena lux-coeli (シイノトモシビタケ)

■ 2018年06月02日 撮影

2011年に初めて見学に行く事ができましたが、写真がボケボケで使用できず。 本来の姿を撮影できたのは数年後。そして2018年に久しぶりのTOP写真差し替え。 和名は「椎の灯火茸」。その名の通りシイの枯木に発生するクヌギタケの仲間で、暗闇で発光します。 学名は「天国の光」の意。日本の限られた地域にのみ発生する貴重なキノコです。

近年になって新たな発生地が見付かっており、少しは安泰でしょうか? しかし絶滅が危惧される発生量であり、発生地の環境も悪化しています。 貴重なキノコですし、何年も何年も安定して見られる事を願いますね。


■ 2014年06月06日 撮影

子実体は三角錐の傘に細長い柄を持つ典型的なクヌギタケ属と言う感じ。 全体的に黄褐色で地味な感じですが、本種の注目すべき特徴は2つ。 まずは柄の基部に白色の長軟毛を持つこと。ただこれは他の本属菌にも見られます。 最大の特徴はひだに縁取りが有ること。これは多種にはまぁまず無い外見的特徴です。


■ 2014年06月06日 撮影

ちなみにTOPの写真は上2枚の写真を合成したもの。 通常写真を暗くし、その上に発光状態を発光レイヤー化して重ねたものです。 こうすることで二重露光で撮影したかのような効果が得られます。 一応長時間露光しつつ瞬間的に照明を当てても似た写真は撮れますが、コチラのほうが安定しますね。

そもそも発見例が少ないので当然食毒不明です。もったいなくて食えませんよ! 日本固有種な上にフィールドが限られるので、そこが絶えたら絶滅しますから。 研究目的以外での採取はすべきではなく、手厚く保護されるべきだと思います。

■ 2014年06月06日 撮影

初撮影成功時の写真です。それまで何度かチャレンジしているのですが全然成功しませんでした。 一眼レフを買って練習を重ね、やっと綺麗に撮れるようになりました。 2枚の写真を合成する撮影法を初めて試したのもこの時です。


■ 2014年06月06日 撮影

まずはコチラが通常時の単体写真。これに・・・。


■ 2014年06月06日 撮影

発光時の写真を発光で重ねれば長時間露光「風」合成写真の完成です。 この方法であれば適度にライトを照らしたりしなくても簡単に撮影可能です。 ただしわずかにカメラが動いてもダメなのでずっと息を殺して待つしかないんですけど。

■ 2013年05月31日 撮影

全体的に小型で全体的に茶褐色。傘は円錐形で周囲には条線が有ります。 「光る」以外の特徴はひだに縁取りが有る事と柄の基部に白い繊毛を持っている事。 子実体自体は「地味」を体現したような姿で実に威厳が無いのですが・・・?


■ 2013年05月31日 撮影

2011年はピンボケ、2012年は不作で綺麗な個体が発見できず。三度目の正直。 30秒の長時間露光で撮影しました。これぞ天国の光!本種の発光です。 傘が非常に明るいですが、柄や基部も全体的に明るく見えるのが本種の特徴。 同属のヤコウタケは傘のみ、アミヒカリタケは基部のみが明るく光ります。 良く見ると幼菌は柄が明るく、成菌では柄が暗いですね。傘に移動している?

■ 2013年05月31日 撮影

今回撮りたかったのはこのアングル!そう、ひだを撮影したかったんですよね。 分かりますか?褐色の縁取りが有るのでひだがクッキリ見えてるでしょ? 実はこれシイノトモシビタケ特有の特徴で他の発光キノコとの大きな差になります。

■ 2013年05月31日 撮影

まるで星空のようでした・・・叶うならば何時間でもずっと眺めていたかったです。 やはり肉眼で見るあのぼんやりした優しい明るさはデジカメでは撮れませんね。

■ 2013年05月31日 撮影

ライトを消して暗闇に目が慣れると別の場所にも大きな群生を発見できました。 ここでは材は完全に朽ちて地面にチップ状に散らばり、そこに群生していました。 しかし生えれそうな材の減少が心配ですね。本当に保護も必要かもです。

■ 2014年06月01日 撮影

念願のガガンボさんTさんマッコウさん森屋さんとの合同観察会が実現! 総勢5人の観察は周囲の環境を荒らさぬよう細心の注意を払い行われました。 大げさかも知れませんが、それくらいして然るべきキノコなんですよね。 この日は発生範囲も広がっており、自身としては一番の大発生の日でした。 それにしても明るい場所ではただのクヌギタケにしか見えませんねコレ。

■ 2014年06月01日 撮影

ライトを当てて撮影しても薄っすらと発光しているのが分かってしまいます。 明るさ的には周囲のヒメボタルと同程度で、遠くからでも分かるほどです。

■ 2014年06月06日 撮影

カメラ忘れて悶々としていたので数日後、仕事終わりに突貫しちゃいました。 今回は長時間露光可能なNikonのコンデジ持参なので見よこの綺麗な写り! 嗚呼あの群生が撮れたら嬉しかったんだけどなぁ・・・後悔先に立たず。 それにしても明るい。周囲の材が本種の発光に照らされて見えています。

■ 2015年06月13日 撮影

この日のためにデジタル一眼レフを買ったと言っても過言ではありません! 今まではコンデジで頑張って撮っていましたが、今回はガチで撮影しました。 リモコンもを用意してバルブ撮影を行いました。結果は火を見るより明らか!


■ 2015年06月13日 撮影

ちなみにこれが通常状態。色合いも自然で肉眼で見た通りの色合いです。 やはりコンデジではここまで綺麗な色は出せませんね。良い買い物しました。

■ 2015年06月13日 撮影

物凄く頑張った一枚。明暗2枚を一切動かさずに撮影し、編集で重ねました。 撮影途中に一瞬ライトを当てる事でも撮れますが、こっちの方が綺麗ですね。 光る様子もですがひだの縁取りも非常に分かりやすい一枚だと思います。

■ 2015年06月13日 撮影

この日は初めてこの場所でシイトモを見て以降、最高の大発生となりました。 ベストコンディションだったようで、例年は出ていない範囲でも見られました。

■ 2015年06月13日 撮影

今回実は撮影したかった本種の特徴が有ります。そう基部の長軟毛です。 本種の基部には毛が生えているのですが、材に埋もれて中々観察できません。 今回は落ちている枝に生えていたので簡単に裏側を撮影する事ができました。

■ 2015年06月13日 撮影

この日のベストショット。4分間の長時間露光で撮影する事ができました。 やはり本種は下から見上げた構図が一番写真映えしますね。美しいです。

■ 2015年06月13日 撮影

3パターン撮影してみました。まずは明るい状態。


■ 2015年06月13日 撮影

そして薄暗い状態。


■ 2015年06月13日 撮影

最後は真っ暗闇でのバルブ撮影。並べると光る様子が分かりやすいかな? 本種は傘が一番明るく光りますが、幼菌時は柄の下方まで明るく光ってます。 成長につれて光る部分が傘へと移行するのが写真から分かるかと思います。

■ 2015年06月13日 撮影

手前の4株を拡大してみました。左の子実体では基部の軟毛も確認できます。


■ 2015年06月13日 撮影

発光状態です。まるで絵本に出て来るキノコのランプのようなメルヘンさ。 これで走光性の虫をおびき寄せて胞子を拡散していると考えられています。 確かに撮影時ひだにトビムシなどの小型の昆虫が隠れている事が多いです。 これらの虫はひだを食べるので、それによって遠くに胞子を運ぶみたいです。

■ 2016年06月11日 撮影

今年も見に来ました天国の光。群生は無くとも分布は広がっていました。


■ 2016年06月11日 撮影

今回撮りたかったのはこの一枚。そう、樹皮が照らされているのです。 発光時の明度の高い本種らしい、流石は「灯火」って感じ! 最初は真っ暗ですが、目が慣れてくると照らされた材が見えてきます。 ただ写真に残そうとすると超長時間露光必須なんですけどね。

■ 2017年06月03日 撮影

いつものフィールド。毎年一定の数見られるシイトモが全然見当たりません。 ここしばらくの少雨は朽木生の本種にとっては大ダメージだったようです。 にしてもたま〜にこのような赤っぽい子実体を見かけるような気がします。

■ 2017年06月23日 撮影

八丈島の夜。しょうどん氏の案内でシロアリ舞い飛ぶ道を走り辿り着いた森。 そこに有ったのは八丈島産がタイプ標本となっているシイトモの大群生! 地元でも見れますが、大木の枯死部分に群生する姿は見事としか言えぬ。


■ 2017年06月23日 撮影

長時間露光で撮影した発光です。急斜面で撮影が大変でした。

■ 2017年06月23日 撮影

高い場所に生えているモノが多かったですが、運良く定位置の子実体を発見。 これならば完全固定して例の撮影ができる!って事で久々の二重露光撮影。


■ 2017年06月23日 撮影

こうなって・・・。


■ 2017年06月23日 撮影

こうなります。まぁ真ん中は合成で作ったなんちゃって二重露光ですけど。 これ明度を上げると分かるんですが、ちゃんと幹が照らされてるんですよ。 ヤコウタケほどではありませんが、本種も発光性が強い方のキノコですね。

■ 2017年06月23日 撮影

一番頑張った遠距離撮影。これは発生規模が大きくないとできませんからね。 でも明るい時はどこに生えているのか全く分かりません。地味なキノコですし。


■ 2017年06月23日 撮影

答え合わせしてみましょう。長時間露光撮影写真と重ねてみるとこんな感じ。 何が凄いって灯りを消した瞬間から光っているのが分かるんですよねコレ。 ヒトは暗順応のせいで闇に慣れるのに時間がかかるハズなんですが・・・。 それだけ本種が強く光っていると言う事の証明です。皆さん大感激でした。

■ 2018年06月02日 撮影

新三脚とリモコンの実力を試したかったのですが、この年はやや不作。 大群生と呼べるような発生状態は見られませんでした。残念。


■ 2018年06月02日 撮影

ただ撮影しやすい位置の子実体が多かったので綺麗な写真は撮れました。 しかし年々訪れる人が増えている気がします。あまり環境が荒れないことを祈るばかりです。 知名度が上がるのは喜ばしいことですが、ヒトによる撹乱は看過できませんからね。

■ 2018年06月23日 撮影

撮影に失敗してしまったアリノトモシビタケを探したくてリベンジしました。 流石にシイトモはシーズンオフ気味でしたが、それでもそこそこの発生が見られました。 この写真のどこにシイトモが出ているか分かるかな?


■ 2018年06月23日 撮影

正解はコチラ。見上げると頭上に小さな天の川が出来ていました。 八丈島で見た立ち枯れからの発生と比べると小規模ですが、これが地元で見られるのは幸運と言うモノですね。 ただ月明かりが強かったので撮影にはかなり苦戦を強いられてしまいましたね。

■ 2018年06月23日 撮影

ひときわ強く発光しているシイトモを発見したので照明を点けるとコオロギがお食事中でした。 やはり走光性の有る生物を引き寄せて胞子散布を手伝わせていると言うのは本当なのでしょうか? この光景を見ると信憑性は有るような気がしますね。

■ 2018年06月23日 撮影

最大の目標はアリノトモシビタケでしたが、意外な収穫が有りました。 それは「山渓フィールドブックス7」に掲載されているタイプの赤系シイトモに久々に出会えたことです。 ネット上で検索をかければ分かりますが、一般的に良く見る本種は緑褐色系のカラーリングです。 しかし前述の図鑑に掲載されているシイトモはひだのふちどりこそ有りますがかなり赤みが強いのです。 同種にしては色相環の反対色・・・何か怪しい気がします。


■ 2018年06月23日 撮影

無論、色は違えど発光性は同じく強いです。崖下からでも見えました。


■ 2018年06月23日 撮影

真っ暗な状態での発光はこんな感じです。発光の強さ故に幹が照らされています。 ただこの現象は肉眼ではまず確認できません。長時間露光必須と思って下さい。 その点集めて本が読めると言われるヤコウタケと比べると発光は弱いんだなと思えます。 個人的にはこの自己主張が激しくない優しい光かたは好きなんですけどね。
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