■Ophiocordyceps sp. (ハマキムシイトハリタケ)

■ 2015年08月02日 撮影

初参加の第35回虫草祭にてその存在を初めて知った超マイナー冬虫夏草。
モミの樹下のハマキガなどのガの幼虫から発生する「葉巻虫糸針茸」です。
極めて小型の地上生で、モミの葉で編まれた巣の中の幼虫が宿主です。
種小名は未決定であり、発見難易度の高さから知名度が極端に低いです。

「糸」と名が付くように針タケ型の冬虫夏草の中でも特に小型の種です。
そのため発見するには林床を匍匐前進して目線を可能な限り下げる必要が。
本種が見付けられれば大抵の地上生の虫草は発見できるとさえ言われます。
例えるなら「広大な森の中で地面から生えた白い糸一本を探す」感じです。


■ 2015年08月02日 撮影

子実体は細い糸状で長さは1〜1.5cm程度。色は白でやや褐色を帯びます。
その途中に暗褐色の子嚢殻を裸生させます。黒いつぶつぶが子嚢殻です。
この粒1つがアミガサタケの凹み1つのようなもの。子嚢菌類ですね。
針タケ型としては珍しく子嚢殻がバラけずに密集する点が特徴です。
この内部には糸状の子嚢胞子が詰まっており、先端の孔口から噴出します。

良く似た種にヒゲナガガの幼虫を宿主とするハトジムシハリタケが有ります。
ただコチラは子嚢殻が明るい褐色で柄にまばらに付く点で異なります。


■ 2015年08月02日 撮影

本種は極めて細く、柄の途中が葉に付着した状態で発見される事が多いです。
そのため普通に持ち上げただけで途中で切れてしまう(ギロチン)のです。
今回は奇跡的に巣の中の宿主もそのままの状態で採取する事ができました。
白い毛が生えている細長い物体が萎んだガの幼虫の見る影も無い姿です。

極めて小型であり、薬効も特に無いため当然ながら食不適となります。


■ 2015年08月02日 撮影

ちなみに写真だと大きく見えるので実際のサイズを乾燥標本でお見せします。
まぁ見ての通りですわ。これを森の中で探すんです。「しぬがよい」状態です。