■Phaeomarasmius erinaceellus (ヒメスギタケ)

■ 2008年10月12日 撮影

通路沿いのブナの立ち枯れに多数発生していました。広葉樹材がお好きなご様子。 シイタケのほだ木などの人間生活圏の近くにも良く発生し、知名度は意外と高い「姫杉茸」です。 名前に「スギタケ」とありますが、実際はスギタケ属ではなくヒメスギタケ属です。 傘表皮がスギタケ属菌に似ているのが和名の由来ですが、何かややこしいことになっているようで。

以前はスギタケ属と同じモエギタケ科だったんですが、最近ではチャムクエタケ科になっています。 となるともはやスギタケ何も関係無いじゃん状態。分類的にはハラタケ目までしか関連性無いですもんね。 またMycobankの最新の学名では属名が「Flammulaster」になっています。 一応国内の最新の図鑑の表記で今回は掲載していますが、確認ができ次第変更するかも知れません。


■ 2008年10月12日 撮影

傘を拡大してみました。低性能デジカメからコンデジに切り替えた直後なので画質向上しています。 傘は褐色で表面の鱗片の形状が良く分かります。 ただこうして見ると鱗片と言うよりは四角錐みたいですね。 傘の周囲に下がったつばの名残りが飾り付けみたいで愛らしいキノコです。


■ 2008年10月12日 撮影

ペアを引っこ抜いてみると根元にしっかりした白い繊毛があります。 確かにこのように明確な繊維はモエギタケ科ではあまり見ない気もしますね。 ひだは若いときはこんな感じで白色ですが、成熟すると褐色になります。

毒は無いようなのですが、大きさ的にも食感的にも食不適で良いでしょう。 こんなの口に入れたら口の中がザラザラしてさぞ不快でしょうね。

■ 2008年10月04日 撮影

初発見は1週間前の同じフィールドでした。この時はしっかり撮影しなかったんですよね。

■ 2008年10月04日 撮影

見上げてみました。実にキノコらしい姿をしたお方です。 傘や柄ほどではありませんが、ひだも若い内から若干褐色を帯びてるんですね。 柄のササクレ有無の境い目がつばなのですが、本種のつばは消失しやすいです。

■ 2023年05月27日 撮影

ウチのサイトの中でも更新間隔が最も開いたキノコの1つではないでしょうか? 何たって前回更新が2008年なので実に15年も新規掲載が無かったことになります。 地元で綺麗な子実体に出会えたので超久し振りの掲載でした。 実際にはその間も良く出会ってはいたので、今度はサボらないようにしないと。
■図鑑TOPへ戻る