■Polyporus badius (アシグロタケ)

■ 2008年05月05日 撮影

渓流沿いの苔生した広葉樹の倒木に巨大な株が群生を作っていました。 比較的良く見られるキノコのハズですが、今まで一度も出会えず待ち望んでました。 ちなみに倒木のサイズと比べても分かりますが、大きい。直径20cm超えてます。 ちなみに傘も柄も有るキノコですが、こう見えてヒダナシタケ型なんです。

外見が良く似た種にキアシグロタケが存在します。 形状はほぼ同じですが、やや小型で傘の色が明確に淡いです。


■ 2008年05月05日 撮影

拡大してみました。大きい株に見えますが、2株が重なり合っています。 傘は薄く、表面は明るい褐色で、湿っていなくても光沢が有ります。 あと面白い事に軟らかいんですよ。手で簡単にクニャッと曲がります。


■ 2008年05月05日 撮影

裏側を撮ろうと思ったんですが、傘が歪んでて中々良い個体が見付かりませんでした! これが一番形が良かったのでパシャリ。少し古めでナメに管孔食われてますが・・・。 裏側はひだではなく微細な管孔です。確かにハラタケ類では無いですね。 そして最大の特徴。柄が黒い。だから和名で「足黒茸」ってワケです。 柄は普通偏心生(傘の中心からずれて柄が付く)ですが、稀に中心生も見られます。

軟質ですが、残念ながら食不適です。毒は無いです。ただ利用価値はアリ。 細かく切った物を乾燥させておけばダシが取れます。味は中々だそうです。 実際に某実況者さんが実践されており、非常に美味であることが動画中で語られています。 これは今度見付けたら試してみる価値アリかな?

■ 2008年09月15日 撮影

まだ若い個体のようで、全体的に色も淡く、傘もまだ触ると軟らかかったです。 最初はキアシグロタケかと思いましたが、若い無印のようです。 注目すべきは柄。管孔が白いので柄から急に黒色になっているのが分かりやすいです。

■ 2009年04月05日 撮影

昨年5月に撮影したのと同じ倒木です。早めに変える予定でしたが、頑張って良かった。 この倒木、遭難しそうな深山に有るので、危険なポイントを何度も通ります。 行くか行かないか迷ったのですが、行った甲斐が有りました。大好きなキノコです。 コチラは幼菌群。コケに押されて少し変形しています。結構軟らかいんですよね。

■ 2009年04月05日 撮影

大きい個体も有りました。これで直径15cm超えってトコでしょうかね?


■ 2009年04月05日 撮影

裏面はこのように真っ白です。以前見た個体は少し古くて黄ばんでました。 触ってみると、キノコらしい弾力が有って、何とも不思議な雰囲気を醸しています。 香りを嗅いでみるとその姿からは想像できないような爽やかな香りです。 管孔は白い部分だけかと思いきや、黒い柄の部分にも管孔が見られます。

■ 2011年10月08日 撮影

久し振りってか実に2年振りにヒルに襲われる某渓谷に足を運んでみました。 この日は山登りが趣味と言う友人の友人を誘ったので、メインは山歩きです。 10月にしては珍しくキノコは不作でしたが、以前と同じ場所にまだ居ました。

■ 2014年06月14日 撮影

あまり沢山のキノコは見られなかった日。帰り際に意外な出会いが・・・。 まさか近所に生えていたとは!しかも以前の場所以外ではこれが初めて。 雨が少なかったので乾燥しちゃってますが、久々の出会いは嬉しいもの。

■ 2018年11月23日 撮影

10年前に初めて本種を見た渓谷を紅葉目当てで訪れたので、せっかくなのでと同じ場所を探してみました。 しかしあの倒木は材ごと消滅してしまっており、ただの岩場になっていました。 肩を落として歩き始めたのですが、すぐ近くの頭上に立派な子実体がありました! ちゃんと生き残ってくれていたのが嬉しかったですね。
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