■Polyporus tuberaster (タマチョレイタケ)

■ 2017年07月01日 撮影

広葉樹の落枝に生えているのを発見しました。明るい色ですぐ分かりました。
中々お目にかかれないタコウキン科キノコで、ハチノスタケとかに似ています。
比較的軟質でハラタケ型のようなキノコ型ですが、ヒダナシタケ型の種です。
そこそこ大きく、傘の直径が15cm近く有ったので遠くからでも分かりました。

本種は腐朽材上に発生しますが、時たま地下に巨大な菌核を形成します。
和名の「玉」も種小名もこれに由来しますが、見付かるのは樹上生ばかり。


■ 2008年09月28日 撮影

最初はアミヒラタケだと思いましたが、傘が明らかに褐色系じゃないですね。
写真写りの加減かとも思いましたが、肉眼で見てもかなりオレンジっぽいです。
傘表面には鱗片が放射状に並んでいますが、アミヒラより目立ちません。


■ 2008年09月28日 撮影

裏返すと分かるのですが、ひだではなく放射状の管孔が並び、異質な感じ。
管孔は白く、管孔壁には結構厚みが有ります。また傘自体も厚みが有ります。
美味しいのかあちこち齧られてます。この感じはナメクジではなく甲虫系?

このテのキノコは食不適が多いのですが、本種は色々とウワサが飛び交います。
触ってみるとかなり軟らかく、香りも悪くないです。食べたとの報告も見かけます。
毒は無さそうなので、一度機会が有れば試食してみたい気はします・・・気は。

■ 2008年09月28日 撮影

最初に発見した子実体。側面から出たためか柄が傘に対して偏心生です。


■ 2008年09月28日 撮影

子実体が小型なので相対的にかも知れませんが、傘の鱗片が大きいです。
でも調べると実際にはこれくらい立体的に見えるのが一般的なようです。


■ 2008年09月28日 撮影

裏側は綺麗でした。傘に厚みが有るので管孔の垂生具合が顕著です。
柄が短いので根本まで管孔が発達しているように見えて面白いですね。
実際には柄の上方で管孔は消失し、色を帯びた柄との境界が有ります。

■ 2018年04月21日 撮影

今まで見たことが有るのは秋の亜高山帯ばかり。春の里山で見れるとは!
しかし今回も樹上から出ています。本当に菌核を見れる日は来るのだろうか。


■ 2018年04月21日 撮影

傘には見覚えの有るわずかにささくれ立った褐色の鱗片が。


■ 2018年04月21日 撮影

今まで見た子実体では一番大型でしょうか?管孔も放射状に発達しています。
剥げてしまっているのは真下の石に子実体が癒着してしまっていた跡です。
撮影時は気付きませんでしたが左下にヤスデが・・・美味しいんでしょうか?
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