■Pseudoplectania melaena (ニセクロチャワンタケ)

■ 2015年05月03日 撮影

富士山の亜高山帯、モミの落枝に発生しているのを何度も見ました。
春の針葉樹林で見られる真っ黒な椀形子嚢菌類の「偽黒茶椀茸」です。
胞子まで確認を行い本種と同定しましたが、類似種がかなり存在します。

外見が似たクロチャワンタケは発生環境や胞子もある程度共通です。
ただしコチラは椀の直径が1cm程度とかな〜り小型な点で異なります。


■ 2015年05月03日 撮影

子実体は椀形で密生していると分かりませんが柄が有る事が有ります。
色は全体的に黒色で、大型の子実体では子実層面が赤褐色を帯びます。
外側はややビロード状。直径が大きい物だと4〜5cmとかなり大型です。


■ 2015年05月03日 撮影

黒いチャワンタケは複数存在しますが、本種の胞子は球形なのが特徴。
クロチャワンタケも球形ですが、サイズの違いで判別は容易ですね。

食毒不明みたいですが、仮に食えたとしてもこの色は流石に駄目だ。
香り自体はフツーの子嚢菌類ですが、意外と弾力と言うか頑丈でした。
ただ春のモミ林なんてまず立ち入りませんし、出会うだけでも大変です。

■ 2015年05月03日 撮影

地面から生えているように見えますが、埋もれた枝に沿って生えています。
幼菌時はのっぺりした外見で、成菌よりもずっと黒っぽく見えますね。
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