■Rugiboletus extremiorientale (アカヤマドリ)

■ 2007年06月30日 撮影

アカマツやナラの入り交じる初夏の雑木林では顔馴染みのキノコ。 和名「赤山鳥」。夏の菌根菌の発生を告げる、とても知名度の高い大型種です。 まず大きい。とんでもなく大きい。20cmは余裕で超えてきます。 そしてグロい。何と言うか全体から流れ出る雰囲気がグロい。 その大きさと色から非常に見栄えが良く、愛好家さんの中でも人気が高いですね。

以前はヤマイグチ(Leccinum)属でしたが、新たな属が設けられました。 その名もアカヤマドリ属。色の違う近縁種もあるみたいですが詳細は知らず。


■ 2007年06月30日 撮影

極めて特徴の分かりやすいキノコですので見間違えるのが難しいですね。 全体的に赤と言うよりオレンジ色で、とにかく大きいです。 傘も橙色で、成長に伴って特徴的なひび割れを作ります。 管孔は黄色で柄は太く、表面に細かな点が無数に見られます。

こんな姿ですが立派な食菌なんです。しかも非常に美味。 部位別に調理すれば様々な料理に合い、食感も良くてマジで美味しいんですよ。 野生生物は良く知っていて、虫やらナメクジやらにかじられまくり。 中々良い状態で発見できないのがちょっと・・・って感じです。


■ 2007年06月30日 撮影

サイズ比較ついでにパシャリ。右の株は持ち帰ってクリームパスタにして頂きました。 「こっくりとした旨味」と表現されるのも納得の美味しいキノコです。 皮を剥くと肉は意外にも真っ白!時間と共に赤みを帯びます。 切った段階ではゴム臭い?んですが、炒めると急に香りが一変! かき揚げの具としても良し。家族に大好評ですぐ売り切れてしまいました。

■ 2006年09月25日 撮影

梅雨の時期は雨でボロボロになってしまったので秋に再度リベンジに行きました。 いやぁ行って良かったね!大漁大漁!とんでもない発生量でした。 しかも雨が降っていないので状態が良く、食べられそうな株が多くて嬉しかったです。

■ 2006年09月25日 撮影

これは幼菌。この頃はまだ傘には細かなひび割れはありません。表面は微毛状。 この位のサイズが一番食べ頃でしょうね、軟らかいですからね。 しっかしどう見ても「赤」じゃないですよねコレ。どうみても橙褐色ですよね?

■ 2008年07月05日 撮影

キモーイ!これはキモい!食った俺でも流石にキモーイ!うわこれは凄い。 アカヤマドリが許されるのはビジュアル的に許せる範囲までだよねー!キャハハ♪ 脳状のシワがあるってのは図鑑に載ってる情報ですが、まさかここまでとは・・・。

最近傘が開いた個体に出会えてない気がする。最盛期が短いから困る。

■ 2009年07月11日 撮影

2008年はなぜか単独発生ばかりで群生をあまり見る事ができなかったハズレ年。 今年は調子が良かったようで、フィールドのあちこちでその姿を目にしました。 ただまたしても幼菌ばかり。たまにゃ傘の開いたアカヤマドリが見たいぜ。

■ 2009年08月08日 撮影

ホント久し振りですよ、傘が開いた本種に出会うのは。

■ 2010年07月18日 撮影

今年もやっぱり出てました。ただ発生数が少し減った気がしないでもないですが。 他にも数ヶ所で幼菌の発生を確認できたので、今年は良い感じの成菌が見れるかな。 そう言えば味は個人的に嫌いじゃないですが、最近食べてないような気がします。 と言うのも本種は大型なためか虫の侵入率が激高いのでトラウマってるんです。 しかも半透明のイモムシではなく、大きな黒くて長いヤスデみたいなのがたまに・・・。

■ 2010年07月18日 撮影

そこそこ立派な個体も見れました。が・・・何か迫力に欠ける気がする・・・。 2006〜2007年に見た個体に比べると形が整ってないと言うか、歪な気が。

■ 2010年10月10日 撮影

流石にこの時期に本種を見ると驚く。初夏のキノコってイメージなので。

■ 2012年06月30日 撮影

幼菌、成菌、老菌のトリオを発見。成菌までなら食べ頃、虫が入ってなければ。 キノコバエの幼虫だけではなく、大型の節足動物も侵入していることが多いです。 本種の場合は「足の間隔が広いヤスデ」みたいな虫が良く入ってますね。

■ 2013年07月06日 撮影

久し振りに綺麗なアカヤマさんに出会えた気がしますね。ほとんど幼菌ばっか。 やはり本種は傘がこれくらい開いた状態が形状的にも色合い的にも最高ですね。 以前は結構食ってましたが、やはり虫の侵入率が半端、無く最近採ってません。

■ 2014年07月12日 撮影

食べ頃そうな幼菌発見。しかし柄の中はすでに蛆虫の巣窟・・・ギャー!

■ 2014年07月12日 撮影

久々の大物、しかも綺麗な子実体発見!笹薮の中だろうとこれだけ大きいとね。 本種は美味しいのは美味しいのですが、虫による食害がハンパないんですよ。 綺麗だと思っても柄はスカスカってパティーンばっかりで萎えちゃいます。

■ 2015年07月11日 撮影

最近地元の公園で小さいのしか見てなかったから嬉しい出会いだった立派な奴。

■ 2015年07月18日 撮影

冬虫夏草探索オフの移動中に車内のガガンボさんと一緒に叫んだアカヤマドリ。 道の脇に巨大な影があったので思わず緊急停止。どろんこさんゴメンナサイ。 ちなみにこの更新からアカヤマドリの学名が変わっているのでご注意下さい。

■ 2017年08月12日 撮影

亜高山帯に来てコイツに会うと低地でいつも顔を合わせてるので不思議な感じ。 しかしやはり撮影時の背景が良いので普通に撮るだけで写真映えしますねぇ。

■ 2018年08月25日 撮影

地元の公園で毎年立派な子実体を見ていたのですが、数年前からあまり状態の良いものに出会えず。 久々の出会いに大興奮してしまいました。一般的な種ではありますが、やはり見れると嬉しいものですね。


■ 2018年08月25日 撮影

特徴的なシワシワの傘も健在。ヒビ割れは傘周辺だけなので両方の状態が見れて良い感じです。 これに乾燥が加わるとより大きな亀裂になってしまうので、これくらいが自然な状態なのでしょうね。 これで傘の直径20cmほど。これでも小さいほうでしょう。


■ 2018年08月25日 撮影

そう言えば最近撮ってなかったなと思いローアングルで撮影。実にイグチらしい外観! 細点に覆われた柄は実に本種らしい特徴ですね。 傘の大きさのワリに柄の上部が細くなっているので折れそうで危なっかしいです。

■ 2018年09月09日 撮影

大台ヶ原で出会った立派なアカヤマドリペア。長雨の影響かかなり傷んでいます。 ちなみに左奥にチラッとタマゴタケの大群生が写っています。 低地でも普通に見られる種ですが、亜高山帯で見かけるとまた印象が変わりますね。

■ 2020年06月27日 撮影

やはり梅雨入りして一雨降った頃に発生の第一波が来るような印象です。 その後は真夏を避け、少し涼しくなった8月後半あたりに第二波が来るって感じなんでしょうね。 本種の第一波はイグチベニタケテングタケ、夏の菌根菌が騒ぎ出す頃なので良い目印になります。

■ 2023年07月15日 撮影

最近幼菌ばかりで大きな成菌を見ていなかったので嬉しかったですね。 ただ何かヒビ割れが足りないような。もっと細かく割れてる印象があるので不思議な感じ。 そう言えば長らく食べてないですね。本種は時期的にも中に虫が多くて・・・。
■図鑑TOPへ戻る