■Russula compacta (アカカバイロタケ)

■ 2012年06月30日 撮影

これが本物で良いでしょう。似たヤツが居るのでしばらく不安な年が続きました。 ブナ科樹林に発生する大型のベニタケ属菌「赤樺色茸」です。 以前別種を載せていましたが、これが図鑑表記に近いのでホンモノだと考えられます。 図鑑やWeb上で様々な写真を目にしますが、どれも雰囲気が異なり迷うキノコですね。 まぁ主な理由は老成によって全体的な色合いが大きく変化するからでしょうけど。 本種は臭気に特徴があり、良くネタにされますね。

種小名の「compacta」は「濃厚な」や「緻密な」と言う意味ですね。 確かにベニタケ科菌にしては子実体は頑丈な気がしますが、別の意味なのかなぁ。 名前の響き的には小型種っぽいですが、実際にはベニタケ科でも比較的大型です。


■ 2012年06月30日 撮影

傘の表面は肉桂色でつやは無く、雨に濡れても粘性はありません。 赤色と樺色を足した色と言われると確かにそうかな?って色合いですね。 また表面の手触りも滑らかさが無くサラサラした粗面です。


■ 2012年06月30日 撮影

ひだは白色で密、傷付いた部分は褐色に変化します。これは柄にも見られる共通の特徴です。 またひだは所々で分岐しており、ひだが乱れて見えるのはそのためです。 ちなみに本種は老成や乾燥によって干しニシンに似た強い悪臭を放ちます。 撮影する時も隣の老菌がかなり臭っていたのを覚えています。

何となく想像できますが、味も臭いも悪くて食不適です。味が悪いって時点でもう論外ですけどね。 若い内はあまり香りも無いんですが、老成した個体だと「・・・ん?」ってニオイ。 またベニタケ科菌特有の肉の脆さもあるので、毒が無かったとしてもダメでしょうね。

■ 2010年07月10日 撮影

カメラの調子が悪い時期だったので色が変になってましたが補正して何とかなりました。 この頃は自信が無くて掲載を見送っていたようで、過去のファイル漁ってて見付けました。


■ 2010年07月10日 撮影

過去の俺GJ部!傷付くことによる褐変をちゃんと撮影していました。 指で擦った部分が結構強く変色しています。 そりゃこんだけ変色性が強ければ老成するだけで全体が褐色になるワケですわ。

■ 2012年06月30日 撮影

旧TOP写真です。綺麗な子実体だったのですが、残念ながらまだ若い子実体だったので差し替えです。 状態は文句無しだったんですけど、できれば成菌を一番上に持って行きたいので・・・ゴメンね。 これくらい若い頃はあまり不快臭はありませんね。


■ 2012年06月30日 撮影

傘の拡大です。うーん可愛らしい!と言うか美味しそう? 幼菌時が傘中央部が凹むんですね。 これだけ見れば何となく美味しそうなように見えるんですけど。


■ 2012年06月30日 撮影

流石に幼菌のひだは整った形状で綺麗です。変色性があるので大抵は少し汚れた感じになってるんです。 この倍率で見てもひだが不揃いで、小ひだや癒着が見られるのが分かります。 本種のひだは白色ですが、傷付く以外でも最初からほんのり赤みを帯びるような気がします。

■ 2012年07月14日 撮影

これが本種の本来の姿ですよね。非常に大きな成菌の個体群を発見しました。 傘も柄も樺色で、ひだも白かったハズが褐色に変色してしまっています。 若い内は柄が白色なので、このコントラストを見るとアカカバだって思えます。

■ 2014年06月28日 撮影

薄暗い森の中に菌輪を描いていましたが、傘の色が色なので全然目立ちませんね。 この写真に何株写ってるか当てられたら相当ですよ。ちなみに7株です。 いやぁ・・・にしても臭いっすね、周囲が。


■ 2014年06月28日 撮影

大きくて立派なのは良いのですが隣の老菌が凄まじい臭気を放ってました。 撮影中も臭いに釣られたか虫がブンブン目の周りを飛び回り最悪でしたね。


■ 2014年06月28日 撮影

比較的若い菌です。傘表面が少しちりめんじわっぽいのですぐ分かりますね。 このくらいの成長段階だとそれほど臭いませんね。 そう言えばベニタケ科菌って意外と特徴的な臭気持ってる種が多いんですよね。それもわりかし不快系の。

■ 2020年10月03日 撮影

超久し振りに見た気がします。しかも全然違う場所で。 目的地に自然災害のせいで辿り着けず、諦めて移動している最中に発見しました。 しかもこの目の前にカメムシタケが居ると言う不思議な環境でした。
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