■Russula nigricans (クロハツ)

■ 2010年07月10日 撮影

針葉樹下を好むと言われる「黒初」です。大型のベニタケ科菌。マツの樹下でした。
諸事情により綺麗な個体に中々出会えないので、写真選びに毎回困ります。
傷を付けた部分の変色性から同定は容易ですが、似た種が数種存在します。
この確認をヘタに怠ると食べた時に命に係わりますので、マジで要注意。


■ 2010年07月10日 撮影

裏側です。傘が大きい割りにひだが荒いため、ちょっと不思議な印象です。
ひだはほぼ真っ白で、ほんの少しですが肉色?柄は完全に真っ白のようです。
近縁のクロハツモドキは明らかにひだが密なので、見分けるのは簡単です。
両者は同じ場所に発生したりするので、傘の表面のみでの判別は厳禁ですよ?


■ 2010年07月10日 撮影

やはり同定には断面を見るしかあるまい。これがクロハツの最大の特徴です。
ニセとの見分け方は簡単。切断するなどして傷を付けてみる事です。
本種クロハツは傷口が赤く変色し、更に時間をおくと黒色に変化します。
ただ変色には時間がかかるので、気長(30分くらい?)に待ってやって下さい。

本種は食べられますが生で食べると毒であり、加熱しても油断は禁物。
酷い場合は死亡する事も有るそうで、できれば食べない方が良いと思います。
ただ、最大の問題は非常に良く似た猛毒菌ニセクロハツが存在する事です。
ただニセクロハツは赤変はするものの黒変しないため、変色性の確認が必須。

■ 2006年07月11日 撮影

最古の日付の一枚。ヒマラヤスギの樹下で、周囲にシロハツも生えてました。


■ 2008年09月20日 撮影

最初に発見した場所へはホイホイ行けなくなりましたが、近所にも有りました。
大きなマツの樹下で、クロハツモドキと混在して紛らわしいのが難点ですが。
どうもやはりマツやヒマラヤスギと言った針葉樹の樹下を好むようです。
ただこのフィールドの本種は一般的な個体と比べ傘の色が白っぽいようです。


■ 2008年09月20日 撮影

カッターナイフを持っていなかったので、指で引き割いて放置してみました。
30分くらいして戻ってみると、傷付いた部分が真っ黒になっていました。
ちなみに途中で一度様子を見に行ったのですが、その時は赤くなってました。
変色性も個体によって強さが違い、真っ黒になるものから淡い黒褐色まで様々。

■ 2010年06月19日 撮影

6月半ばにクロハツを見れるとは!まだキノコが少ない時期のハズですが・・・。
大型のハラタケ類が少ない時期なので、これは非常に嬉しい出会いでしたね。
傘の直径が15cm超えてます。やはり近くには大きなマツが有りました。


■ 2010年06月19日 撮影

ただやっぱり成長不良のようで、ひだが不規則に乱れまくっていました。
傘の色が淡いのでニセクロハツかと思いましたが、真っ黒な部分が有り却下。

■ 2010年07月18日 撮影

うわぁ・・・凄いクロハツっぽい・・・。理想的なクロハツ像じゃないでしょうか?
若くて傷んでない内はひだや柄が白くて、あんま「黒」って印象は無いです。
写真的に一番見栄えが良いのは、これくらいの老成し始めたくらいの姿なのかも。
そう言えば毎年この場所はヤグラタケが出るんですが・・・今年は居ないな。

■ 2010年10月10日 撮影

この時期にクロハツとは珍しい・・・。今年は早い時期からも見れましたね。

■ 2012年07月08日 撮影

公園の端にやたらとクロハツが沸いていました。ナメクジに齧られてますけど。
こう言う黒さの傘はクロハツモドキの事が多いんですけど、裏返してみると・・・。


■ 2012年07月08日 撮影

このひだの粗さはクロハツですね。乾燥した日が続いたためか乾燥気味になってます。
そのため傷んだワケでもないのにひだの端から黒変が始まっており縁取りみたいです。
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