★Russula subnigricans (ニセクロハツ)

■ 2012年09月15日 撮影

実はずっと出会いたいと思っていました。シイ、カシの林に発生する大型菌。
和名は「偽黒初」。その名の通りクロハツに非常に良く似たキノコです。
見た瞬間に違和感を感じ、詳しく調べてみて本種として載せる事にしました。

本種とされるものの中には近縁種がかなり多く、肉眼での判別は困難です。
基本的に全体的に暗色で彩度が低いタイプが本物の可能性が高いようです。

クロハツは食べられなくもないのですが、本種は致命的な猛毒キノコです。
毒成分はつい最近まで不明とされていましたが、2009年にその解明に至りました。
まず骨格筋が破壊され、その溶解物が様々な臓器に障害を引き起こすメカニズム。
重篤な症状に陥る事も多く、神経、呼吸器、消化器系に大きなダメージを与えます。
確実な治療法は無く、また少量でも短時間で作用する、恐ろしい毒素なのです。
ごく最近も死亡事故が発生したばかり。同定はホント慎重に行って下さいね・・・。

■ 2012年08月25日 撮影

実況動画を撮影中に突然出会ったニセクロの大群生!辺り一面ニセクロだらけ!
今まで他の場所で何度か見ましたが、ここまでの規模の群生の発見は初めて。
しかもどの個体も本種らしい外見的特徴が良く出ていて、録画止めて撮りまくり。
傘の色が灰褐色スエード状でクロハツと比べて明らかに淡い印象を受けます。


■ 2012年08月25日 撮影

裏側を見るとひだが非常に厚くて疎、色は白ではなくクリーム色をしています。
また柄に最初から色が付いており、傘より淡くなるのが一般的のようです。
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