■Amanita sp. (テングタケ属 No.002)

■ 2020年09月26日 撮影

シイやカシが主体の照葉樹林の開けた場所に発生しているのを発見したテングタケ属菌。 2009年の初見時は色褪せたヘビキノコモドキだと思ったのを覚えています。 しかし帰宅後に何度写真を見ても別種だなと言う結論以外に行き着けませんでした。 それ以降も何度か見たのですが、特徴の良く現れた子実体を見れたので久し振りにTOP写真を差し替えました。 特徴的でありながら未だ詳細は不明のようですが、性質的にガンタケに近縁と思われます。

以前シラネテングタケ(仮称)と一部で呼ばれている種ではないかとの情報を頂きました。 しかし調べても一部のサイトが引っかかるのみで詳細が分かりませんでした。 その後、国内で仮称ではありますが「ミドリガンタケ」と呼ばれている種が存在することを知りました。 和名は仮称ですが学名は「A. rubescens var. annulosulphurea」とされています。 性質的にガンタケに近縁なのは何となく分かるので、一番可能性はアリそうでしょうか。


■ 2020年09月26日 撮影

傘はオリーブ黄色で表面に傘よりやや濃色の外被膜の破片が残ります。 外被膜の破片が黄色っぽいのは結構インパクトありますね。傘の周辺部にはわずかに溝線が存在します。 注目すべきは右の傘、傷付いた部分を見れば分かりますが、肉に赤変性があるのはガンタケと同じです。


■ 2020年09月26日 撮影

裏側です。ひだは白色で柄に対して離生です。 本種の最大の特徴とも言えるのは黄色を帯びたつばです。 つばは膜質で、つばより上にはだんだら模様があり、つばより下はやや赤みを帯びます。 ここまで見て感じたのはガンタケの2Pカラーと言う印象です。

形態的にも無毒ってことは無いでしょう。と考えたほうが良いでしょう。 ガンタケに近い種であれば、加熱すれば美味と言う可能性もありますが。 何であれ少なくとも未知のキノコで人体実験する度胸は無いので見るだけにしましょう。

■ 2009年07月11日 撮影

初めて発見したのは数日前でした。翌週同じ場所に出かけて見付けたのがこの子実体。 と言うか後にも先にも同じフィールドでしか見ていないんですよね。


■ 2009年07月11日 撮影

今思うとこの子実体、かなり黄色かったんですね。写真整理しててビックリしました。 外被膜の破片まで黄色っぽいので凄い違和感があります。 ガンタケの写真の子実体部分だけに黄色いフィルター重ねたみたいになってますね。


■ 2009年07月11日 撮影

この頃はあまり意識していなかったのですが、スルーせずに側面を撮っていて正解でした。 ひだは離生。本種のつばは膜質で黄色を帯び、つばの表面に条線が走っています。 海外の本種と思しき写真でも似た特徴が確認できます。

■ 2009年07月11日 撮影

数日後にまた初めて発見した場所で出会いました。 この時もまだヘビキキノコモドキだと思っていましたけどね。 ただ全体的に黄色っぽいなーとは思っていました。


■ 2009年07月11日 撮影

この子実体は比較的暗色ですね。傘の色にはかなり個体差があるようです。 共通して何となく全体的に黄色〜緑色を帯びているのは変わりません。 傘は淡い褐色で、表面に黄色みを帯びた灰色のつぼの破片を付着させます。 ヘビキノコモドキのつぼの破片は黒に近い灰色なので、明らかに違います。

■ 2009年07月11日 撮影

幼菌を見てみてビックリ!何とつぼの破片が黄色いんですよ。 コガネテングタケを彷彿とさせますが、あれほど彩度が高くないです。

■ 2009年07月11日 撮影

この日のベストショット。とても美しい立ち姿に見惚れて撮りまくりました。 非常にカチッとまとまった姿なので、人工物のような印象を受けてしまいます。 全体的に黄色っぽく、やはり今まで書籍では見たことが無いキノコのようです。

■ 2014年07月12日 撮影

過去写真を見返してると同じフィールドで密かに撮ってたみたいですね。気付きませんでした。 本種は単体で見れば別に緑でも何でもなく、普通に褐色系のテングタケ属菌って感じです。 ただガンタケと比べると相対的に黄色っぽいのが「緑」と認識してしまうようです。 奥の子実体とか柄の色とかガンタケっぽいですね。

■ 2014年07月12日 撮影

直射日光ガンガンの場所に生えていました。 光の加減もあるんでしょうが、これはかなり緑色っぽく見えますね。 やっぱ右の傘とかの部分的に赤変してるんですよね


■ 2014年07月12日 撮影

実はこの日撮影していた写真、別のキノコの更新のために写真を探していて気付きました。 ちゃんと裏側の写真撮ってたんですね・・・やるじゃん過去の俺! この写真だと黄色いつばが良く分かりますね。 またつばより上はつばが柄の成長に取り残されただんだら模様ができます。 基部に見えるオリーブ色の部分はコケかと思ったら外被膜の破片ですね。
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