■Boletus sp. (ヤマドリタケ属 No.003)

■ 2018年08月25日 撮影

近所の公園で発見。最初は普通にアメリカウラベニイロガワリだと思っていました。 ただどうも傘や柄の色合いに違和感が有り、ずっと掲載は先延ばしてきました。 同じ個体を見た方から別種であるとの情報が得られたので不明種掲載決定です。 シイやカシなどのブナ科広葉樹林に発生し、以前も全く同じ場所で発見していた事も判明しました。


■ 2018年08月25日 撮影

傘は黄褐色で色ムラはあまりなく、表面にはつやが有りません。 肉に厚みが有るので全体的に丸っこく、愛らしい外見をしていますね。 質感はサラサラしているように見えますが、湿時はやや粘性を持つようです。


■ 2018年08月25日 撮影

裏返してみました。管孔は黄色いのですが、孔口は赤みを帯びます。 この個体ではあまり分かりませんが、幼菌や個体によっては肉眼的に赤いです。 柄は上部が黄色で下方が赤色。基部には白い菌糸が見え、表面にはまだら模様。 個体全体に強い青変性が有り、管孔だけでなく柄や傘も傷付くと青くなります。


■ 2018年08月25日 撮影

若い子実体を引っこ抜いてみました。カラーリングが分かりやすい!


■ 2018年08月25日 撮影

切断してみるとニセアシベニイグチほどではありませんが管孔が薄いのが分かります。 肉は白色ですが基部に行くほど黄色くなり、全体的に青変性が有るのが分かります。 にしても虫があまり侵入していませんね。食毒の判断基準にはなりませんが、美味しくないのかな? 結構イグチ特有の臭気を放つので寄って来そうなモノですが。

不明種なので当然食毒不明ですが、可能性は両方有ります。 管孔部が赤いイグチには食菌と猛毒菌両方が確認されているので・・・。


■ 2018年08月25日 撮影

一応胞子も確認したので載せておきます。これだけでは全く判断基準にならないんですけどね。 ただ近縁だろうな〜って系統の胞子と比べると細長い気がします。

■ 2007年07月08日 撮影

随分前に撮影した写真の中に本種が混じっていることに気が付きました。 この段階では分からなくて不明種扱いになってました。まぁ正しかったワケですが。


■ 2007年07月08日 撮影

裏側の写真も撮ってました。良かった・・・。本種の特徴がよく分かる一枚かな? 幼菌なので傘の色はやや濃色。黄色から赤色に変化する柄の色合いも確認できます。 この頃だと管孔が赤いのが良く分かりますね。傘も柄も傷付いて青くなってます。

■ 2014年07月13日 撮影

しばらく見ないなーと思っていた矢先、前と全く同じ場所に群生を発見です。


■ 2014年07月13日 撮影

傘はかなり大きく成長していました。大きくなるとツヤが出るのでしょうか? やはり雰囲気が富士山などで見たアメリカウラベニイロガワリとは違いますね。


■ 2014年07月13日 撮影

正体が分からずイライラしたので腹癒せに管孔にラクガキしてやりました。 ちなみにこれがキッカケで管孔ラクガキにハマり今後も犯行を繰り返します。 しかし最初に見た時のような群生ではなく、今後も出てくれるかチョイ心配。

■ 2018年08月25日 撮影

今年はかなりの規模の発生が見られたので良い写真が撮れましたし、じっくり観察もできました。 それでも結論には至れないので不明種のままですけどね。仕方ないので幼菌撮影して気晴らしです。
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