■Boletus sp. (ヤマドリタケ属 No.004)

■ 2010年09月04日 撮影

初見は2009年の富士山。当初はアメリカウラベニイロガワリとして掲載していました。 何の疑いも持たずに居ましたが、2010年の富士登山で別種であるとの情報Get! その後ありがたいことに実物も見付かり、しっかり撮影することができたのでコチラに掲載しました。 言われてみれば明らかに傘の色が褐色ではなく赤いんですよね。 周囲の植生を見るに、恐らく高山性の針葉樹に菌根を作る菌のようです。

通称「シラビソの赤いイグチ」として牛研氏のサイトに掲載されている種です。 その名の通り亜高山帯のシラビソ林に発生します。 あまり発生量は多くなく、ポツンと1本だけ生えていることが多いです。


■ 2010年09月04日 撮影

傘はビロード状暗赤褐色。他の似た種に比べて赤色要素が強いです。 実は似たキノコにヒイロウラベニイロガワリがあり、全体的な色合いが似ています。 ただヒイロは傘に粘性があり、本種のようにサラサラしていません。


■ 2010年09月04日 撮影

裏返して指で擦ってみました。そして見事に一瞬で青変します。傘も管孔も柄も赤い! 本種は柄に網目が無いのに対し、ヒイロは柄の上部に網目を持つのも相違点です。

不明種なので当然食毒不明ですが、毒の可能性も捨て切れません。 似た環境に発生するバライロウラベニイロガワリが猛毒菌ですからね。 調べている方が居られるので、詳細が世に出るまでは食毒不明にします。

■ 2012年09月01日 撮影

探索も終わりがけ、もうすぐ車に戻ろうってトコで発見した例の赤いイグチ。 以前見た個体は小さかったり形が悪かったりしてあまり満足できませんでした。 ですが今回見た個体は形も綺麗で大型だったので凄く嬉しかったですね。


■ 2012年09月01日 撮影

裏返してみました。やっぱり柄の付け根に網目が有ありませんね。傘も粘性無し。 あと管孔が柄の付け根で沈み込むんですね。上生〜離生になるのかな?

■ 2013年10月05日 撮影

今年も出会いました例の赤いイグチ。やっぱりシラビソに菌根を形成する種のようです。 綺麗な苔の絨毯の中に真っ赤な色合いがあるので遠目でも良く分かります。


■ 2013年10月05日 撮影

裏返してみました。色が淡くアメリカウラベニイロガワリかと思いましたが・・・。 流石にここまで傘の色は赤くはないですね。柄を拡大して撮れば良かった。 亜高山帯の針葉樹に菌根を作る管孔が赤い種は猛毒菌の可能性アリですね。

■ 2020年09月20日 撮影

久し振りの再会だったのにアメリカウラベニイロガワリの偽物だとまたも勘違いしてしまいました。 まるで成長していない・・・。10年経っても変わらないものですね、人間は。 twitterに投稿しても気付かず、写真整理の段になって「あれ?」ってなりました。 でもアレです。一応富士山のはアメウラではないと言うことは学んでいるので、成長はしているんです。


■ 2020年09月20日 撮影

気付いたのはこの傘の拡大を見た時。 褐色系だと思ったら青変でくすんだ色合いになっていたんですね。 よくよく見てみれば本来の傘の色は暗赤褐色でビロード状です。


■ 2020年09月20日 撮影

アメウラの偽物だと思っていたので「アメリカ」ではなく「マメソカ?」と書いてます。 ドヤ顔で書いたのですが間違ってたんですけどね!恥ずかしいー!
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