■Gautieria sp. (ガウチエリア属 No.002)

■ 2018年01月13日 撮影

新年一発目の静岡県地下生菌観察会。流石のO先生発見の珍地下生菌。
年末の奈良県観察会でも見ましたが、それとはまた別種だったようです。
クヌギの樹下、その根の周辺に大群生していたのもビックリでしたね。
こんな外見ですがまさかのホウキタケ属に近縁と言う奇妙なキノコです。
かつてはシマショウロ属と言う属名だったのですが、現在は不適切です。


■ 2018年01月13日 撮影

子実体はやや形の崩れた球形で、朽ちた色合いから紫色系の子実体かな?
最初は白色の外皮に覆われていますが、後に消失してグレバが露出します。


■ 2018年01月13日 撮影

切断してみると本当に手で丸めたホウキタケを一刀両断したかのような断面。
半透明な部分は中心軸の名残りの柱軸。ゼラチン質で周囲とは質感が違います。
つぶつぶしたものが見えているのは小腔室の端が透けて見えているためです。


■ 2018年01月14日 撮影

便乗で自力発見した子実体を持ち帰って黒バック撮影してみましたが・・・。
うん、これはグロい。やはり子実体自体は淡紫色のように見えます。


■ 2018年01月14日 撮影

この質感、どっかで見たと思ったらアレだ。「エルム街の悪夢」のフレディだ。


■ 2018年01月14日 撮影

断面も黒バック撮影してみました。迷路状に孔の開いた小腔室が有ります。


■ 2018年01月14日 撮影

表皮付近の拡大です。確かに外皮が消失しグレバが外気に曝されています。
考えてみれば確かにこうすればある程度は胞子が流出しやすくなりますね。


■ 2018年01月14日 撮影

Canon製「MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト」で胞子も写してみました。
小腔室表面に担子器が並んでおり、そこに黄褐色の担子胞子がビッシリ!
確かにこの色の胞子を見ると「あーホウキタケの仲間だ」って思います。
あんな表面積を広げる進化した上で何で地下に潜ろうと思ったんでしょうね。


■ 2018年01月14日 撮影

胞子を観察してみました。広楕円形で片方の端に突起が有り、黄褐色。
No.001と比べると本種の胞子のほうが濃色一回り大きいようです。
側面に肋が有るのは共通で、目測ですが記述通りの10本に見えます。
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