Aurichalcite/水亜鉛銅鉱
(Zn,Cu)5(CO3)2(OH)3


20100202 79 mine, Gila County, Arizona, U.S.A.

某隔週刊誌で一目見た時から、必ず手に入れようと心に決めていた鉱物です。
その名の通り銅と亜鉛を含み、-OH基を持つ、和名そのまま「水亜鉛銅鉱」です。
その結晶群の美しさはあまりにも有名で、コレクターにも大変人気が有ります。
光沢の有る微細で美しい放射状の結晶は、まるで石に咲いた青い花の様・・・。
産地の79番鉱山は本鉱に限らず、美しい鉱物が多く産出する事で有名です。


20100202 79 mine, Gila County, Arizona, U.S.A.

拡大してみました。遠目ではただの青い塊に見えてしまうのが難点ですね。
茶色の母岩に鮮やかな水色の繊維状〜針状の結晶が密集しています。
大型の結晶にはならず、微細な結晶が集合したような結晶塊を作ります。
本当に美しい・・・。息で強く吹けば飛び散ってしまうほどデリケートです。
そのためダメージ品が非常に多く、完全な結晶を保った標本は入手困難です。


20100202 79 mine, Gila County, Arizona, U.S.A.

なんとリッチ!水亜鉛銅鉱の晶洞です。中までビッシリ結晶が覆っています。
右側の壁面には、普段は集合している本鉱の単結晶がチラホラみられます。
この標本、近付くと明らかにニラ臭いです。ヒ素の多い鉱脈でしょうか?


20100202 Yanga Koubanza, Congo

初めて入手した水亜鉛銅鉱の標本です。79番鉱山の物と比べるとやや小振り。
しかし結晶の痛みもほとんど無く、非常に良い状態の標本を入手できました。
トレジャーストーン誌でその姿を見て以来、ずっと夢見ていましたからね・・・。
結晶が脆く、軽い衝撃でもパラパラと落ちて来ます。母岩は褐鉄鉱です。


20100202 Yanga Koubanza, Congo

拡大すると、本鉱特有の花のように広がった水色の結晶群が見えて来ます。
それにしても美しい・・・。鉱物を集めるなら本鉱は持っておきたいですね。