Opal/オパール
SiO2・nH2O


20100204 Mintabie, South Australia

和名は「蛋白石」。日本人好みの宝石、10月の誕生石「オパール」です。
主な産地はやはり豪州。様々な色合いの本鉱が多く産出されています。
一般的には乳白色で、内部のシリカや空間によって「遊色」現象が起きます。
これは内部に入った光が分解され、様々な色合いになって返ってくるためです。

実はオパールはかなり特殊な鉱物。化学式を見ると分かるように水を含みます。
水分子の数が「n」なのは、生成環境によって数が変化に富むためです。
極度の乾燥下では水分を失い亀裂が入るタイプは加水保存が必要です。
またオパールは鉱物の中でも非常に珍しく、結晶系を持たない鉱物です。
衝撃で角が欠けやすいため、カボションカットされる事が多いです。


20100204 Mintabie, South Australia

小さなビンの中に透明度の高いオパールの破片が詰め込まれた標本です。
乾燥に弱いので水に沈めてあります。特有の遊色が何とも美しいですね。
中には小型ならばカットできそうな物も見られます。お気に入りの一つ。


20100204 Mintabie, South Australia

透明感が無くても光りさえある程度入れば、綺麗な遊色が見られます。


20100204 San Juan del Rio, Queretaro, Mexico

かなりの掘り出し物でした。実は発注業者が値札を付け間違えたようです。
それに気付いた日本の業者さんが買い込み、国内での激安価格が実現。
200円台です・・・。何かその話を聞いてしまうと申し訳ない気分に・・・。
メキシコ産のファイアオパールの瓶詰め標本です。加水保存しています。


20100204 San Juan del Rio, Queretaro, Mexico

ファイアオパールとはその名の通り炎のような緋色のオパールの一種。
こちらは内部に遊色が無く、透明度が高い物ほどその価値が高くなります。
またファイアオパールはカボションではなく面を作るカッティングをします。
加水保存してある標本は水の加減か写真写りが悪いので困り者です・・・。