Pyromorphite/緑鉛鉱
Pb5(PO4)3Cl


20100125 Daoping Mine, Gongcheng Co., Guilin Prefecture, Guangxi Zhuang Autonomous Region, China

近年良質な標本の流通量が減っていると言われている「緑鉛鉱」です。
その名の通り鉛を含む緑色の美しい鉱物。ずしりと重いのが特徴です。
産地は世界中ですが、特に中国から美しい結晶が産出しています。
細長い六角柱状の結晶になる事が多く、あまり大きくはなりません。

本鉱は組成内部での置換が起き、別の鉱物に変化する事が有ります。
本鉱とミメット鉱との中間の鉱物としてカンピ石が存在します。


20100125 Daoping Mine, Gongcheng Co., Guilin Prefecture, Guangxi Zhuang Autonomous Region, China

表面には細かな柱状結晶がびっしり。拡大すると見事です。
ダイヤモンド光沢を持つので、光の反射が美しいです。
名前は「緑鉛鉱」ですが、黄色や茶色の標本も有ります。


20100125 Daoping Mine, Gongcheng Co., Guilin Prefecture, Guangxi Zhuang Autonomous Region, China

裏側にもまばらに結晶が見られます。結晶一つ一つが確認しやすいですね。


20100125 Daoping Mine, Gongcheng Co., Guilin Prefecture, Guangxi Zhuang Autonomous Region, China

横幅が13cm有る大型標本です。売れ残っているのを発見しました。
他の鉱物と共に持ち帰りましたが、手に負担がかかったのを覚えています。
と言うのも、緑鉛鉱の比重はなんと7.04。鉛を含むため重いのです。
ちなみに黄鉄鉱の比重が5.02なので、その重さが分かりますね。
大型標本の入手が困難になって来ているため、大切にしたいですね。


20100125 Daoping Mine, Gongcheng Co., Guilin Prefecture, Guangxi Zhuang Autonomous Region, China

こちらの標本は母岩も大きいからか、結晶も大型の物が見られます。
中央の大きな結晶で太さが6mm。六角柱状の結晶も見やすいです。
アパタイトと同じ結晶構造を持つので、結晶の形が同じですね。


20100125 Daoping Mine, Gongcheng Co., Guilin Prefecture, Guangxi Zhuang Autonomous Region, China

紫外線によって蛍光する事に気付きました。別の標本でも同様です。
他所では蛍光性には触れていないようなので、詳細は不明です。