Rosasite/ローザ石
(Cu2+,Zn)2(CO3)(OH)2


20100206 Ojuela Mine, Mapimi, Durango, Mexico

オハエラ鉱山産の標本に、オマケとして良く登場する「ローザ石」です。
亜鉛を含み、外見や組成が似ているため「亜鉛孔雀石」とも呼ばれます。
美しい青色の鉱物ですが、残念な事に結晶が滅多に大型化しません。
そのため、他の鉱物の方がどうしても目立ってしまう。不遇な石でしょう。
この標本も御多分に漏れず異極鉱と満遍なく混在するような状態です。
名前が赤色を連想する響きですが、これは原産地の鉱山名に由来します。


20100206 Ojuela Mine, Mapimi, Durango, Mexico

拡大してみました。母岩の褐鉄鉱との色のコントラストがとても美しいですね。
無色透明な異極鉱に混じって鮮やかな青緑色のローザ石が見られます。
本鉱は放射状に微細な結晶が成長するため、大抵が球形の結晶塊になります。
色も青と緑のバランスが結構まちまちで、かなり緑色に近い標本もあります。


20100206 Ojuela Mine, Mapimi, Durango, Mexico

別の写真でも分かるのですが、拡大すると細かな針状結晶になっています。
完全な球体になっている事が多いですが、この標本では結晶が確認できます。