Smithsonite/菱亜鉛鉱
ZnCO3


20100206 Choix, Mun. de Choix, Sinaloa, Mexico

この色は一般的ではありません。母岩表面を覆う「菱亜鉛鉱」です。
微細な結晶が放射状に成長し、球状に母岩を覆った構造をしています。
非常に色が豊富で、ユニークな形状もあって集め甲斐の有る鉱物です。
名前の由来はあのスミソニアン協会創設者でもあるJames Smithson氏。


20100206 Choix, Mun. de Choix, Sinaloa, Mexico

拡大してみました。透明感の有るパステルピンクの綺麗な結晶です。
ピンクの標本は多いですが、ここまで鮮やかな標本は中々珍しいです。
どうやら「Tucson Show」にて出品された標本を輸入した物のようです。
普通、スミソナイトは青〜緑、または紫である場合が多い鉱物です。
白い母岩を含み透明度が落ち、逆に発色が鮮やかになったようです。


20100206 San Antonio Mine, Santa Elalia, Chihuahua, Mexico

メキシコのチワワ産の水色のスミソナイトの標本です。何とも摩訶不思議な・・・。
本鉱の基本的な色としては、このような青色か、やや緑がかった物が普通です。
まるで青いロウソクが溶けて固まった、とても石とは思えない姿をしています。


20100206 San Antonio Mine, Santa Elalia, Chihuahua, Mexico

拡大してみました。爽やかな、そして本当の意味で透き通った水色が美しいです。
本鉱は通常塊状の集合体になるため、他の鉱物とは違った印象を受けます。
見てくれでは軟らかそうな印象を受けますが、そこは石。硬いですよ、かなり。


20100206 San Antonio Mine, Santa Eulalia, Mexico

本当に本鉱は色のバリエーションが多いですね。しかも明らかに原色系です。
同じ石とは思えませんが、これも立派なスミソナイト。黄色が欲しかったんです。
個人的に大好きな石なので、少しずつ大き目の標本を集めて行きたいと思います。


20100206 San Antonio Mine, Santa Eulalia, Mexico

拡大すると、極めて小さい結晶がびっしり母岩を覆っているのが分かります。
他の標本も同じように球状になりますが、この標本だけ異様に小粒です。
ちなみに一つ上の青色の標本と産地は同じです。不思議なものですねぇ。