Spessartine/満礬柘榴石
Mn3Al2(SiO4)3


20100202 Yunxiao, Fujian, China

「スペサルティン」と言う洒落た名前が印象的なガーネットの一種です。
あまり大型の結晶にはならず、小さな結晶が多数並ぶ「満礬柘榴石」。
中国産のこの産地の物は煙水晶と共存している標本が多いです。


20100202 Yunxiao, Fujian, China

この美しさは半端では有りません。小型の標本ですが、凄い迫力です。
本鉱と言えば赤黒い標本が多く、それが普通だと思われがちです。
しかし純度の高い結晶は実はこの標本のようなオレンジ色なのです。
不純物として含まれる鉄分が多くなるほど、黒くなってしまうのです。
ただ純度が高いオレンジ色の結晶はあまり大きくならないのが難点。


20100202 Yunxiao, Fujian, China

更に拡大してみました。等軸晶系の柘榴石らしい形状が見られます。
また肉眼では分かりませんでしたが、結晶面に条線が走っています。
大きい結晶で5mmほど有ります。カットしなくても綺麗ですね。


20100202 Yunxiao, Fujian, China

裏側にも結晶が見られます。一つ一つが柘榴石らしい結晶構造をしています。


20100202 Yunxiao, Fujian, China

同じ産地の標本で、同様に煙水晶の結晶表面に赤い結晶が散在しています。
こちらのスペサルは鉄を多く含むため、純粋な物より赤黒いですね。


20100202 Yunxiao, Fujian, China

拡大するとこのような感じです。純粋なオレンジの物と比べて結晶が大きいです。
心なしか色が赤黒い結晶ほど大きいように見えます。一番大きい結晶は真っ黒です。
光に透かすと煙水晶も透けて何とも美しい姿を見せてくれるお気に入り標本。
また最も大きい煙水晶の先端内部に結晶が内包されているのも確認出きます。