■specimen_No.001_L L'Etoile du Congo Mine, Lubumbashi, Katanga, Congo

Cornetite / コルネ鉱・コルネタイト
□ Cu2+3(PO4)(OH)3

その特徴的な結晶の産状は「結晶面」に恋い焦がれる鉱物愛好家にはたまらないものがあります。 学名はベルギーの地質学者ジュール・コルネ(Jules Cornet)氏にちなみ付けられた、銅を含む斜方晶系の燐酸塩鉱物です。 この標本はスター・オブ・コンゴ鉱山(Star of the Congo Mine)産の原産地標本です。これも愛好家的にはポイントが高いですね。 母岩表面に貼り付くように成長したインディゴブルーの放射状の結晶は非常に見応えがあります。

本鉱物は一般的には放射状に成長した結晶での産出が有名ですが、大粒の四角形の結晶も存在します。 また同一産地からは微細な結晶が母岩表面をびっしりと覆うタイプの標本も得られます。 ですが美しい結晶面が見られるタイプの標本のほうが人気が高いようです。


■specimen_No.001_L L'Etoile du Congo Mine, Lubumbashi, Katanga, Congo

本鉱物は銅の二次鉱物であり、風化が進んだ銅の硫化鉱物の酸化帯で発見されます。 そのため母岩は砂岩でできており、その表面に他の銅の二次鉱物をともなって本鉱物が見られます。 なお、標本No.001の表面をうっすらと覆っている緑色の鉱物は濃色が孔雀石、青緑色が珪孔雀石です。 この他にも擬孔雀石との共生も存在します。


■specimen_No.001_L L'Etoile du Congo Mine, Lubumbashi, Katanga, Congo

遠目に見るとべったりと母岩に貼り付いているだけに見えた本鉱物ですが、拡大するとその美しさに驚かされます。 結晶は束沸石のように中央がくびれた放射状の集合体になっており、それらが折り重なって花のような形状になっています。 結晶面もはっきりと確認でき、成長時に形成された骸晶が輝きにバリエーションを与えています。 もちろん中には均等に広がったために円を描いている部分も存在します。


■specimen_No.001_L L'Etoile du Congo Mine, Lubumbashi, Katanga, Congo

本鉱物の結晶は平らなので分かりにくいですが、強い光を当てればかなり透明度が高いことが分かります。 しかしモース硬度は4.5しかない上に、厚みのある結晶や大型の結晶は作らないため、宝石としての利用はできません。 原石状態での鑑賞に限定されてしまいますが、それでも十分すぎる魅力を持った鉱物です。




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