■specimen_No.001_M Huanuni Mine, Huanuni, Dalence Province, Oruro Department, Bolivia.
■ Ludlamite / ラドラム鉄鉱
□ [Fe2+3][(PO4)2]6-・4H2O
鉱物に凝り始めた頃に欲しいけれど値段の壁にぶつかる、そんな代表的な鉱物かも知れません。
欧米のコレクターに異常な人気を誇る鉄の燐酸塩鉱物です。
原産地はイギリスで同国の鉱物コレクターで発見者の友人、ヘンリー・ラドラム(Henry Ludlam)氏にちなんでその名が付けられました。
現在市場に出回る良質な標本は大半がボリビア産ですが、大きさのわりに価格が高めで中々手が出せません。
本鉱物は日本国内でも産出しますが大型の結晶は見られないようです。
現在この標本の産地であるワヌニ鉱山は国有化されて大規模採掘が行われているため、鉱物標本としての採掘はしてないとのこと。
その代わりに周辺の小さな鉱山で採れたものが市場に出ているそうです。
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■specimen_No.001_M Huanuni Mine, Huanuni, Dalence Province, Oruro Department, Bolivia.
本鉱物はその性質上、菱鉄鉱や黄鉄鉱などの美しい母岩の上に見られるのも魅力ですね。
この産地の標本は黄鉄鉱を母岩としているものが多いようです。
結晶は単斜晶系。美しい鉱物ですがモース硬度が3.5しか無いため宝石としての利用には耐えられません。
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■specimen_No.001_M Huanuni Mine, Huanuni, Dalence Province, Oruro Department, Bolivia.
結晶を拡大してみました。この穏やかな緑色は二価の鉄イオンを中心とした各種金属イオンによるものです。
本鉱物は単斜晶系の長い結晶が束沸石のようなリボン状になるのが魅力的ですが、この標本は結晶が少し短いですね。
透明感はあるのですが透明度は高いわけではないので、光に透かすことでこの色合を愛でることができます。
ちなみこの標本は保管時に乾燥剤を入れ忘れたため、黄鉄鉱と空気中の水分が反応してしまいました。
詳細は黄鉄鉱のページで触れる予定ですが、硫化鉱物は空気中の水分を吸収して硫酸を発生させ、硫黄を放出して酸化してしまうので注意が必要です。
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