■まさかの出会いと太い首擬人化
[21:16 2017/11/24]
□Update...[Kinoko]更新 & [Personification]更新

艦これイベント中です。でも更新するならまとめて。


急なきのこ展レポで予定が狂いましたが、10月28日更新分の続きです。 ちょっと流石にあのオフレポは後に回しちゃうと色々と細部を忘れちゃいそうでしたので。 と言う事で大台ヶ原で色々な出会いを果たした後から話が始まります。


それでは続きです。

次に訪れたのはカラマツやブナ、モミが見られるフィールド。 以前はホテイシメジだのツキヨタケだの色々と見られた場所です。 ですがそれ以降あまり良い発見が無く、いつも素通りしていました。



ここで見付けたキノコらしいキノコはこのアカヤマタケ属不明種くらい。 後はホコリタケとかがチラホラ。写真映えするようなキノコは見付かりませんでした。 まぁ大台ヶ原の登山道で十分な収穫は得ているので、取れ高としてはもうOKですけどね。

しかし。

この日はこれで終わらなかったのですよ!



ブナ林帯を歩いている時のこと。ふと材の側面に白いポッチが有ることに気付きました。 これは富士山での経験が活きましたね。すぐにルーペで観察してみます。



子嚢殻が有る!冬虫夏草だ!この時は以前富士山で見たクビナガクチキムシタケだと思っていました。 まさか自力発見できるとは思わなかったので、実況を録ってなかったことを悔やみましたよ。

まぁ悔やんでも仕方無いので採取のためにピンセットを用意して座り込んだ時、違和感に気付きました。 材がカエデじゃありません。ブナです。それに結実部の雰囲気も妙に違うような気が。 決定打は右に小さな結実部が有ること。クビナガにしてはおかしいです。 何よりこの「近距離に2つ出る」と言うのは、甲虫生の冬虫夏草に良く見られる発生状態。

ま・・・まさか・・・。

震える手でノコギリを持ち出します。焦るあまり少し手を切ってしまいました。 それでも我慢して材を小さく切り出した時、思わず声を上げてしまいました。



フトクビクチキムシタケだー!!!

断面に見えるのは甲虫の幼虫。そう、念願のフトクビだったのです! どろんこさんお気に入りの虫草。標本は見ていたのでずっと出会いたいと思っていました。 まさか全く予期していなかったフィールドで出会うことができるとは・・・。

しかし時間があまり無かったので急いで採取して家でクリーニングすることにしました。 クビナガの時は4時間ほどかかりましたが、ブナ材は軟らかいのでずっと簡単でしたね。 とにかくこれで似た者同士のフトクビとクビナガ、双方に1年で出会えちゃいました。 両種共に珍しい虫草ですし、冬虫夏草的にはもう年間目標達成レベルです。やったぜ!

この日の収穫はここで終了。キノコに満ち溢れた一日でした。


では絵の話題。



117人目と118人目の同時追加です。

と言う事で今回は久々の2人同時追加ですよ。朽木生の冬虫夏草二人組です。 1人は「Tolypocladium subsessilis (フトクビクチキムシタケ)」擬人化「太首 朽樹」嬢。 もう一人は「Tolypocladium sp. (クビナガクチキムシタケ)」擬人化「首長 朽樹」嬢。 個人的に良い感じに宿主と冬虫夏草の両方の特徴を服装に入れられたと思っています。 最大の問題はクビナガクチキムシタケの水管をどう表現するかってことでした。 彼女の上半身の縦のスリット部分は情報ほど色が濃くなるストッキング生地になってます。

あとクビナガの宿主であるヤマトクチキカの資料がマジで見付からず苦労しました。 彼女の腰から垂れているアナr・・・ビーズが連なった構造はヤマトクチキカにも有ります。 その本数が分からず苦労しました。2本で良い・・・んですよね・・・?


話は変わって。



購入しました「冬虫夏草の文化誌」。500冊しか無い貴重な書籍です。 文字数が膨大なので読み終わるのに相当な時間がかかりそうです。頑張ります。


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■2017京都きのこ展
[0:40 2017/11/06]
□Update...[Kinoko]更新 & [Personification]更新

本来予定していた更新内容を変更です。


10月27日夜・・・。

仕事から帰ってだらだらとtwitterを見ていた私は、フョロワーさんのつぶやきでとあるキノコイベントの存在に気付きました。 と言うかあまりTLを追っていなかったのでホントギリギリになって気付いたんです。それは・・・。



■第26回 きのこ展

何故気付かなかった・・・最近はキノコ仲間と一緒にちょこちょこ顔を出させて頂いておりました。 2日間の短い期間ではありますが、それゆえの強みである生キノコ展示が有るのです。 また同定のスペシャリストが常駐し、持ち込まれたキノコを調べて頂けるのです。 開催期間が短い分、非常に濃いどろどろした(褒め言葉)イベントなのです。 気がかりは21号に倣って土日を攻めて来た台風22号「サオラー」です。 でもよくよく考えてみればイベントは室内ですし、行き帰りだけ気を付ければ問題有りません。 本当は京都のフィールドにも行ってみたかったですが、流石に贅沢は言えませんね。

しかし独りで行くのも何かつまらない。しかし今日明日は急すぎる。 流石に声をかけても集まらないだろう・・・ダメ元で声をかけてみます。

ガガンボさん「原稿終わったから行くわ
アメジストの詐欺師さん「ハナからカキノミタケ持って行く予定です
木下さん「行く!!!

ごめんなさい、キノコ屋のフットワークの軽さ、忘れてました。

どろんこさんは残念ながら用事が有って行けず、歯軋りしていました。 また連絡したところ、京都観察会以降何度もご一緒している青fungiさんも来られるとのこと。 図らずもいつものメンバーが揃うそこそこ大きなオフ会となりました。

10月29日。

9:40。京都駅でガガンボさんと木下さんを拾い、京都府立植物園へと向かいます。 ガガさんも私も久し振り、木下さんに至っては修学旅行以来の京都となります。 前回の地元オフにて私の車内に忘れ物をしたアメさんはすでに到着している模様。 いい加減にお返ししたいので、ブツは会場まで持って行く段取りとなりました。

しかし雨が凄い。今回は雨台風のようで、止む気配が有りません。 雨が降ると動きにくくなるので困ります。 会場に到着する頃には本格的な降りになってしまいました。 これは昼からフィールドに出る計画は実行に移せないかも・・・?



書籍販売コーナーにウチの本も置いて頂いていました。ありがとうございます!!! 会場は台風襲来にもかかわらず、かなりのお客さんが入っています。 私達もまずは一般人(?)に紛れて侵入し、展示物を物色します。

即バレました。



変装して行ったんですが、速攻で冬虫夏草担当のKご夫妻に見破られてしまいました。 まぁ何度もお会いしているので流石に無理ですね。ご挨拶して早速冬虫夏草談義タイム。 なんとカンピレームシタケの地下部が短い標本が展示されておりびっくり仰天。 しかもこれHibagonさん採取とか言ってたような・・・凄いなマジで。 今回は虫草若手の方が最初このコーナーを担当されていたんですが、持ち込んだ標本をお見せする前に帰られてしまいました。残念。



珍品クズノイモムシツブタケの貴重な標本。是非現物を見てみたい。

青fungiさんとも無事合流。シャクトリムハリセンボンのあの時以来の再会です。 思えば青さんには京都周辺でのキノコオフでお世話になりまくりですね・・・。 アメジストの詐欺師さんとも無事合流。忘れ物をやっと返すことができました。 何故に彼は私の車の中にズボンを忘れていったのか。謎は深まるばかりです。 とりあえず落ち着いたので一旦各々で会場を見て回る自由時間になりました。



光るキノコの展示。担当者は何と大場3号さん。 そう、八丈島実況でしょうどんさんと共に大変お世話になりました、動画にも出ていたあの方です。 秘密裏に訪問したので驚いて居られました。ドッキリ成功です。



何とガチヤコウタケの展示まで有ります!その明るさは流石国内最強。 光が漏れていても光っているのが分かるほどの強さ。現地で見てみたいものです。

その他の展示物を一部抜粋です。



カエンタケの正しい知識を付けようコーナー。 間違えられることの定評のあるベニナギナタタケが一緒に紹介されています。 実物を見た方はご存知でしょうけど、実際には相当見た目が違います。



厳重な毒キノコ展示。ドクササコやカエンタケ、ドクツルタケやニガクリタケ。 有名な致命的猛毒菌が1ヶ所に集められた怖い空間です。



アメさんも持ち込んだレア種のカキノミタケ。好マンナン菌でカキの種子から発生します。 成長が非常に速く、その年に落下した果実の種子からもすぐに発生するそうです。 ちなみに細長いものはアナモルフですが、稀にテレオモルフも見られます。



長年探し続けているドングリキンカクキン。私が大好きなキンカクキン科の子嚢菌類です。 コナラやミズナラのドングリに感染して菌核を形成する魅力的な種です。



このイベントの常連。スッポンタケに感染する超珍種スッポンヤドリタケです。 Podostroma属菌で、以前はカエンタケも同属でしたね。こう見えて表面には子嚢殻がビッシリ。 これだけの数が標本として出るイベントなんてそう無いのでは?

ここでお昼ご飯を食べに一旦植物園を出ます。しかし青fungiさんオススメのお店はどこも大混雑。 大雨に打たれて泣く泣く植物園に戻るとすぐ近くにレストランが有ります。 オシャレな「IN THE GREEN」さんにて豪華なランチ。日替わりランチマジうまでした。 これは今度のお昼もここで良いんじゃないかな・・・?

昼食を済ませて会場に一旦戻ります。相談した結果、近くのフィールドに行くことに。 大雨はこの際サッパリ諦めて、土砂降りの中でイボセイヨウショウロを探すことにしました。 お話した方に挨拶を済ませますが、長野オフでお世話になったY氏と大場3号さんは講義中であいさつできず。 アメさんも用事が有るとのことで、青さんの案内で私とガガさん木下さんの4人で行くことになりました。

やって来たのはとある町中の極々普通の公園。ここに和製トリュフが出ると言う。 しかしこの段階で時間は16:00。薄暗くなっていました。 更に雨脚も強くなり、元々薄暗い林内はさらに暗く、雨で濡れた地面は地下生菌探しには不向き。 当然ながら探せども探せどもイボセイヨウショウロは見付からず。 雨に打たれて4人の体温もテンションも下がって行きます。

その時でした。

声を上げたのは木下さん。その発見を見たは急激にテンションが上がります。 私だけが上がります。ヤツが・・・ヤツが近くに居る・・・! 血眼になって地面を這いずり回ります。下がっていた体温が急上昇するのを感じました。 そして遂に・・・。



ドングリキンカクキン!!!

やっと会えた!何年探したことでしょう。 多分木下さんが見付けなければ意識が向かず、発見できなかったかも知れません。 事前に青さんから、本種が見れそうな場所が崖崩れで行けなくなったと聞いていました。 なのでもう今年は見れないと思っていました。本当に嬉しかったです。

その後もニセチャワンタケなどが見付かります。取れ高的には十分です。 しかし木下さんが自重しません。またもや持ってきたキノコを見て今度はガガンボさんが大興奮。 先に皆さんは観察に行き、私はドングリキンカクキンを撮影した後に合流しました。



落ち葉を掻き分けて出て来たのは謎の地下生菌。持ち帰って観察した結果ワカフサタケ属から進化したHymoenogaster属不明種と判明。 まだ種小名は有りませんが京都府では未発見の可能性も有り、青さんも意外な収穫に驚いていました。 特に地下生菌にどハマリしているガガンボさんの興奮の仕方がハンパなかったです。

と、オフ会は木下さん無双で日暮れを迎え無事終了。この頃には雨も上がっていました。 ちょうど帰り道も同じと言うことで3人を車で京都駅まで送り、怒涛の京都オフは無事終了しました。 当初の予定では室内でまったりする感じだったのですが、まぁ愛好家が揃ってそれは無かったようですね。


当然だよなぁ?ええ、116人目ですよ。



と言うことで今回は2013年ごろから探し続けてようやく出会えた念願キノコ。 「Ciboria batschiana (ドングリキンカクキン)」擬人化の「木掘 団栗」ちゃんです。 「ドングリ」ではなく「マルリ」と読みます。もう名前から先に考えてましたから。 てか何年も前から大まかなデザイン決めてましたから。 それくらいずっと会いたくて会いたくて眠れる夜はアナ・・・思い浮かべてましたから! もうどんだけ地元のフィールド潰したと思ってんだよ!

ただ元がドングリなので地味。デザインに盛り込むのは意外と大変だったりしました。 特にドングリらしさが表現しやすい帽子(殻斗)を安易に盛り込むことができないのが地味にキツい。 本種って発生する頃には殻斗は硬果に残ってないんですよね。 ドングリにちゃんと見えてれば良いんですが。むしろメインは中のベストなワケですし。


とまぁ本日はここまで。次回は冬虫夏草擬人化を2人ほど同時追加する予定。 本来はこれが今日の更新内容だったんですが、流石に最近虫草擬人化ばっかすぎるので。


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